立命、まさかの敗戦　神宮への切符逃す

　「すいません」。試合後、この日先発の澁谷が藤原正に頭を下げた。そんな澁谷に「頑張れよ!」と言い放つエースの目にはうっすら涙が浮かんでいた。

強風に負けた。同点で迎えた5回、立命は澁谷のスクイズで勝ち越し。しかしその裏。強い風に澁谷の投球が崩れた。意識が強風に向く。同志社戦でみせたよう な緩急を使った投球ができない。リリーフ陣も相手打線につかまり、この回だけで4失点。打戦も佛大大野のボール球に捕まる。最後まで相手エースを崩せず、 神宮への切符を逃した。

試合後のミーティングは約30分に及んだ。この試合を最後に引退となる4年生。涙で言葉を詰まらせながら、後輩 に向けてエールを送った。「諦めない気持ちを忘れないで」と阪神タイガース入りが決まった藤原正。神宮の夢は後輩へ。この悔しさをバネに、後輩たちが再ス タートを切る。

●＜明治神宮野球大会関西地区第1代表・第2代表決定戦＞（11月2日・＜南港中央球場＞）

【立命】●澁谷、永田、前田、青木－新田
【佛大】○大野－毛利