成都理工大学と協定結ぶ
阪神・淡路大震災を経験した神戸大は教訓を生かし、今年5月に起きた四川大地震の発生後すぐに医学部が医療チームを組織するも中国政府の許可が下りず派遣することができなかった。発生から1カ月後の6月から8月にかけて、同センターおよび工学部の教員らが被災地に入り、被災状況や復興への課題を現地の大学や研究機関とともに調査。その結果、同大と協定を結ぶことに合意したという。 同センターは、ジャワ島中部地震で被災したインドネシアのガジャマダ大学とも平成19年8月に同様の協定を結んでいる。神戸大で来年2月9、10日に3大学によるシンポジウムを予定しており、その場を機会にガジャマダ大学と成都理工大との間でも学術交流が促進されるのを期待。「6000人以上の尊い命が失われた被災地域にある大学がトライアングル協定を結ぶのは初めてではないか」と飯塚教授は話す。 国際社会は多様な文化で構成されているため、災害に対して画一的な対処では役に立たない。「神戸大が災害対策の指導的な役割を担うのではなく、(他大学と)互いに学びながら,知を共有することによって、人々を守る環境を整えることが大事.すなわち共生的安全に基づくアプローチが重要」と飯塚教授は話す。
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