1勝1敗で迎えた今試合。2試合とも登板の機会があった藤原正がまたマウンドへ上がった。「体力的にはきてたけど気持ちはのってた」と連投の疲れを見せない。5回からマウンドにあがると8回までを三者凡退。9回も好投をみせる。

 打撃でも活躍。3‐3の同点で迎えた6回。相手の野選で勝ち越しすると、打席には藤原正。試合を決める右前適時打を放ちもう1点追加。相手の失策などもあり一挙3点と突き放す。9回にも連続安打で2点を追加し、8-3。昨季の優勝チーム、近大相手に貴重な勝ち点をつかんだ。

 昨季、藤原正自身も3連続完封をするなど調子良いスタートを切った。しかし最終節の同志社戦ではまさかの敗退。あと一歩のところで優勝を逃した。春リーグが終了すると全日本代表に選ばれ世界の舞台で戦った。「外角を簡単に打たれたりと全く違う世界だった」と日本と世界の違いにショックも受けたようだ。その経 験を踏まえ秋こそと迎えた今季。しかし思い通りにはいかなかった。「リーグ序盤はめっちゃ打たれました」と苦笑いしながらふり返るように全日本の経験が生かせない日々が続く。救いの手を差し伸べてくれたのは指揮官だった。球数多く投げさせることで成長させようと今回の近大戦で100球以上投げさせた。「実戦で投げられ たことが良かった。余分な力が抜けてコツもつかめました」と自信を取り戻したようだ。次の同志社戦についても「正直あと3日後くらいに投げたいですけどね」と余裕を伺わせる場面も。松岡監督は「ほんと成長してくれたよ」と笑顔で話した。

 昨季は近大に勝利すると浮かれた状態で同志社に負けを喫した。松岡監督も「昨シーズンみたいにならんようにせんとな」と話すものの今回の藤原の好投など収穫もある。チームの雰囲気も上がってきた。最終節の立同戦で勝利して優勝をつかみとりたい。

●関西学生野球秋季リーグ第7節3回戦(10月20日・皇子山球場)

 

  1 2 3 4 5 6 7 8 9
立命 2 0 0 0 1 3 0 0 2 8
近大 3 0 0 0 0 0 0 0 0 3

【立命】大島、澁谷、青木、○藤原正-乗替
【近大】巽、●武内、谷口、安部-國本、廣瀬