1点のリードがあれば、それを守り切るだけの堅い守備力を誇る阪南大。常にゲームの主導権を握り、全くと言っていいほど近大に決定機を作らせなかった。試合は前半23分にペナルティエリア中央でパスを受けたMF小寺(4年)が放ったシュートがゴールネットを揺らし先制点。今日も勝利の方程式、1-0に持ち込んだ。

 だが阪南大は1点を取ったら全員で守備を固めているわけではない。むしろ積極的に攻撃を組立て、貪欲に追加点を狙う姿勢を見せるのだが、不思議なまでに2点目が遠い。

 「あれだけ決定機を逃してちゃ、だめ」。須佐監督も苦い表情だ。この試合、放ったシュートは16本。相手のディフンスを完璧に崩しておきながら、決め切れない場面が目立った。

「練習を重ねて、追加点を取れるようにしていくしかないですね」。先制ゴールをあげチームを勝利に導いた小寺も手放しでは喜べない様子だ。

 前節、京産大に敗れ得失点差でびわこ成蹊大に首位を明け渡した阪南大。この日、同時刻に太陽が丘陸上競技場で行われた、びわこ成蹊大-大教大は3-0でびわこ成蹊大が勝利を収めた。「これでまた、びわこに得失点差で水をあけられたわけか」(須佐監督)。

 優勝争いをする上位4チームが混戦の中、阪南大としては決定力不足を解消し、首位奪回といきたいところだ。

●2008年度関西学生サッカー後期リーグ3節(10月5日・大阪長居第2陸上競技場)
 

阪南 1 1-0 0

近大

0-0
小寺(23分) 得点者