昨年エースとして立命を優勝に導いた男が帰ってきた。1年ぶりに先発のマウンドにたったのは、4年生の大島だ。立ち上がりは好調なすべり出し。2回に先頭打者を出すも、あとはしっかりと抑えた。5回には最後の打者を空振り三振で締めくくり、打たれたヒットは1本と先発復帰初試合にしては順調なピッチング。終盤は続く中継ぎ陣も好投をみせ、京大打線を無失点。攻撃では4番の西山が活躍する。3回に2点タイムリーを放つと、6回にも適時打を放ちエースを援護。6‐0で勝利をつかんだ。1年ぶりの先発勝利に大島は「嬉しいです」とホッとした様子をみせた。

昨年の秋にはエースとして君臨するも、今年の春に大島を怪我が襲った。3月に右ひじ疲労骨折の手術。今まで大きな怪我を経験したことのなかった大島はリハビリも初体験だった。治療を受けながらも「早く投げたい」と気持ちだけが先走る日々が続いた。4月半ばになると投球練習を開始。その横で3年の田中、藤原両投手が活躍をみせる。負けてられないと投球練習を続けた。そして迎えた今日。1年ぶりの先発勝利をつかんだ。

松岡監督は「まだまだ本来のピッチングではない」と辛口評価。それでも顔を少し緩ませながら「でも順調だね」とエースの復活を喜んだ。
 次は春の覇者、ライバル近大が待ちかまえている。「彼の力が必要ですから」(松岡監督)。復活を遂げたエースが立命を優勝へと導く。

●関西学生野球秋季リーグ第5節2回戦(10月6日・南港中央球場)
 

  1 2 3 4 5 6 7 8 9
京大 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
立命 0 0 2 3 0 1 0 0 6

【京大】●安土、山下、山敷-表
【立命】○大島、澁谷、山田、森、徳山-乗替、新田