長い間、関西の雄として君臨し続けてきた同志社。昨季も開幕戦で天理大に負けはしたものの、以降の試合を全戦全勝。逆転優勝を遂げた。しかし、今年は立
命に連敗、関東の強豪には大敗。開幕前の不安が的中した。
 試合は前半4分、関学がゴール前のラックから展開しWTB片岡が先制トライを奪い始まる。同志社も反撃し14分にはHO太田がゴール直前で形成されたラックから
持ち出しトライ、22分にも追加トライを奪い、前半終了間際にFB宮本がPGを決め15-7。試合を固めたかのように見えた。
 しかし、終盤に急展開を見せる。関学はCTB室屋主将が「自分らの溜めているものを爆発させた」と話すように一気に大攻勢をしかける。21分にはシンビンによ
り一人選手を欠いた状況でありながら、ハーフライン付近から同志社ボールをターンオーバーし、50mをつないで一気にトライを決める。14-15。30分にもゴー
ル前のラックから展開してWTB片岡が逆転トライ。「取った瞬間、同志社に勝てると確信した」(WTB片岡)。そして、終了間際の同志社の猛攻を跳ね返し、ロスタ
イム4分を守りきりノーサイド。49年ぶりの快挙に、選手達の顔には喜びと同時に涙が流れた。
 関学の牟田監督は「素晴しかった。同志社に勝利したことは自信になる。胸を張れる勝利だ」と喜ぶが「次は京産大」と思いを新たにした。

 一方、同志社の中尾監督は「昨年の敗戦とは全然違う。ちょっときつい。敗因をしっかり分析していかなければいけない」と話した。

 天理大は京産大を終始リードし5トライを奪い勝利。京産大もスクラムでターンオーバーしトライを奪うなど反撃はしたが及ばず。開幕黒星となった。

 昨季1位の同志社、2位の京産大と両校揃って開幕黒星。しかし、大体大と立命は順当に勝利している。今年からBリーグから昇格してきた摂南大も立命に2点差
の惜敗。今年の関西リーグはまさに群雄割拠となりそうだ。

●関西大学ラグビーAリーグ(10月5日・近鉄花園ラグビー場)
▽第1試合
 

京産大 8 5-17 27

天理大

3-10

 ▽第2試合

同志社 15 15-7 19

関学

0-12