「この負けは大きいですね」。FW松田直主将(4年)が悔しげな表情を見せた。勝てば上位陣に食らいつけた試合。上位3位以内に与えられる全日本大学選手権(インカレ)出場権が遠ざかる、痛すぎる黒星を喫してしまった。

 後半ロスタイム、一縷の望みははかなくも消えた。この試合で公式戦デビューを飾ったDF佐川(1年)が顔を覆う。PK献上だ。敗北を決定づける2点目を決められた同志社。もう、歯向かう力は残っていなかった。

 後半5分に左サイドを崩され、先制された。そこで、まずは同点に追いつきたい同志社は動く。12分にMF荒堀(2年)、23分にはMF楠神(3年)を投入。「攻撃のバリエーションを増やすため」(監督)、システムを4-4-2から4-2-3-1に変更して逆転を狙った。だが、ゴールが遠い。中盤は分厚くなったが、前線にボールが届かない。「機能したとは言い難い」(監督)。思うようにはいかなかった。

 「1つ1つのプレーに軽さが目立った。技術というより気持ちで負けた」。望月監督は淡々と話す。後期第2節終了時点で、3位関大との勝ち点差は9に開いた。一時は首位に立っていた同志社、上位陣の背中がどんどん離れていく。個々を見れば豪華なタレントが揃うが、「噛み合ってない」(松田直)。現状は中位争いに甘んじている。

 噛み合わぬ歯車を、「噛み合わせないといけない」(松田直)。藤色のタレント集団が、正念場を迎えた。「全国で戦う」と決めて臨んだシーズンだ。このまま、関西でくすぶっているわけにはいかない。

●2008年度関西学生サッカー後期リーグ第2節(9月28日・山城総合運動公園太陽が丘陸上競技場)
 

同志社 0 0-0 2

桃山学大

0-2
  得点者

宮澤(後半5分)

斎藤(後半44分=PK)