○関学は筑波大に勝利

 サブメンバーながら金沢大を6-0で圧倒し、筑波大との戦いに駒を進めた。

 「ラッキー。まじラッキー」。GK原田(4年)が笑った。PK戦では、相手のシュートがポストに当たり、MF梶川(1年)のシュートミスが相手のファウルで帳消しになった。たしかにラッキーかもしれない。だが、その幸運を引き寄せる力があったことは、紛れもない事実だ。

 3度リードし、3度追いつかれた。だが、一度もリードを許さなかった。FW桑原透(4年)とFW阿部(1年)のツートップが3ゴール。決めるべき人がきっちり決めれば、チームは自ずと勢い付く。技術や戦術うんぬんの前に、「全員が戦えている」(DF青戸・4年)。試合終了のホイッスルが響くまで、関学イレブンはゴールを目指して走り続けた。その結果が、PK戦での勝利。関学はあす、法大との試合に臨む。

○関大は流経大に敗れる

 「流れを自分たちでつかむ力が、あるかないか」。それが勝負を分けたと、MF大屋主将(4年)は言う。流経大に敗れた直後の言葉だ。

 初戦は金沢星陵大。主力を温存しながらも4-0で快勝した。迎えた第2戦は全国屈指の強豪校、流経大。関大は悔しい敗戦を喫することになる。

 立ち上がり、いきなり2点のビハインドを食らってしまった関大。相手の早いプレッシャーの前に、自分たちの思うようなプレーができない。個々も組織も圧倒されていた。なんとか前半43分にFW佐藤悠(3年)のヘッドで1点を返すも、反撃はそこまで。後半も試合の流れを掴むことができぬまま、45分が経過してしまった。

 試合の流れは、刻々と変化する。その流れを読み、状況に応じたプレーを選択すること。攻撃一辺倒でも、守備一辺倒でもいけない。「難しいことだけど、俺らはできてない。でもあいつら(流経大)はできる」と大屋。関大が全国の頂点に立つまでに、残された課題はまだまだあるようだ。

○立命は静産大に粘り勝ち、今大会無敗をキープ。

 関西学生リーグ、前期を終えて8位。不振にあえいでいたはずの立命が、ここにきて調子を上げてきた。

 「チームで考えを共有できていることが大きい」と今大会3ゴールのFW宮尾(4年)。自身は静産大戦で前半25分にPKを決め、チームを勢い付かせた。後半26分にはFW辻(4年)がリードを2点に広げるゴールを挙げる。ピンチはあったものの、失点は許さない。磐石の試合運びで関東の雄に完封勝ちだ。

 あすの相手は流経大。「明日勝てれば自信がつく。2ゴール、いや3ゴール挙げまーす」と宮尾。チームに明るい雰囲気が戻ってきた。

○大学王者、大体大。貫禄のファイナル進出。

 総理大臣杯覇者の大体大は、準々決勝で東京学芸大に1-0で勝利。続く準決勝でもツエーゲン金沢にPK勝ちし、決勝進出を決めた。決勝では明大と激突し、ユニオンカップ初代王者を目指す。

●第1回ユニオンドリームチャレンジカップサッカー決勝トーナメント・順位決定戦第1日(8月20日・北陸大フットボールパークなど)

▽決勝T準々決勝
 

 

大体大 1 0-0 0

東京学芸大

1-0
田所 得点者  

 ▽決勝T準決勝

大体大 0 0-0 0

ツエーゲン金沢

0-0
5-4(PK戦)
  得点者  

▽順位決定戦

 

 

関大 4 0-0 0

金沢星陵大

4-0

中村2

梅川

小椋

得点者  

 

 

 

関大 1 1-2 2

流経大

0-0
佐藤悠 得点者  

 

 

 

関学 6 2-0 0

北陸大

4-0

熊木2

渡辺

金尾

松田

常軒

得点者  

 

関学 3 1-0 3

筑波大

2-3

桑原透2

阿部

得点者  

 

立命 2 1-0 0

静産大

1-0

宮尾

得点者