今回のシンポジウムにはiPS細胞研究センター所長の山中伸弥・京大教授をはじめ、マウスES細胞を生み出したことにより2007年ノーベル医学・生理学賞を受賞した英カーディフ大学教授のマーティン・エヴァンス卿など世界の著名な研究者が多数参加。ES細胞研究も含めた再生医療に向けて幅広い情報共有が行われている。
初日の今日は渡海紀三朗文科相が来賓として挨拶。その後、山中伸弥教授が講演を行った。山中教授はiPS細胞の生まれた簡単な背景や現在の研究の現状を紹介。「現在はまだ難しいが、神経、心筋、肝臓細胞などを作製していきたい。iPS細胞はES細胞を利用できなかった(倫理的問題)多くの研究者が利用できるためこれまで以上に急速に進むのではないかと期待したい」と述べた。また、山中研究室を紹介し、iPS細胞の樹立に研究員が多く携わっていたことにも触れた。
シンポジウム2日目はマーティン・エヴァンス卿の基調講演や「京都大学物質―細胞統合システム拠点」拠点長の中辻憲夫教授らの講演が予定されている。