敗れはしたが、ディフェンス陣が執念を見せた。奪われたTDは2本のみ。唯一、得点したFGも、SF前川が立命オフェンスのファンブルしたボールを抑え、攻守交替につなげた後のものだった。水野監督は「ディフェンスは頑張った」と健闘を讃えた。

 エンドゾーン付近に攻め込まれてから、粘り強さを発揮した。10点を追う、第3Q終了間際。QB桐原のパスが自陣20ヤード付近でインターセプトされた。それでも、第4Q開始直後、LB叉賀、SF前川、CB塩見らが相手の攻撃を封じ、FGに凌いだ。その後、オフェンス陣は得点を奪えなかったが、逆転できる体勢は崩さなかった。

 昨年のリーグ戦で立命には、「京立戦」史上最多の51点差をつけられ、完敗を喫した。この日も、試合開始直後は浮き足立ち、タックルミスで先制点を奪われた。だが、後半は相手の攻撃に適応した。パス喪失60ヤードに抑え、相手のレシーバーにほとんど仕事をさせなかった。

 ディフェンスリーダーのLB三井は「そんなに立命の選手は大きいとは感じなかった」と手ごたえをつかんだ様子。水野監督は「自分たちが、自分たちで考えているほど弱くないということがわかったのではないか」。

 一方で、オフェンス陣はラン、パスともに不発に終わった。一昨年、関西リーディングラッシャーに輝いたRB高松はマイコプラズマ肺炎という難病に侵され、復帰の目処が立っていない。新司令塔として期待される桐原は「僕のパスが決まらないと勝てない」と首をひねっていた。

●関西学生大会(5月11日・エキスポフラッシュフィールド)
 

  1Q 2Q 3Q 4Q
京大 3 0 0 0 3
立命 7 0 6 3 16