采配ズバリ、関大勝利
後半15分から途中出場。その2分後に先制点を右サイドからお膳立て。後半26分にはクロスに滑り込み、豪快ゴール。この試合のMVPを決めるとすれば、間違いなくこの男、DF宇佐美(3年)だ。
「普段得点に絡まないから、なんか1年分の運を使い切った感じです」。自身の活躍を振り返り、笑顔を見せた。選手登録はDF。しかし今日は右サイドハーフとして関大の攻撃を支えた。この宇佐美のMF起用について、川端監督は「相手が疲れている時間帯に、宇佐美のスピードを生かしたかった」と話す。その采配がズバリ、ハマった。
前節、阪南大戦にSBとして出場した宇佐美だが、「全然ダメだった」。チームも0-2で敗戦を喫した。そこで、ポジションを変え、心機一転。「連敗だけは避けたい」。そんな気持ちでピッチに入った。2戦連続ハットトリックを決めるなど絶好調だったFW金園(2年)が前節、足首を捻挫して2週間の戦線離脱。エース不在の緊急事態でも、宇佐美が試合を決めた。「前節(阪南大戦)負けたし、白星を稼いでいかないと」。MVP男は、もう次の試合を見据えている。
○試合分析
前半は両者拮抗した試合。パスを繋いでいく関大に対し、桃山学大も真っ向から攻めに行く。27分にDF小坂(関大・2年)が負傷退場したが、ボランチのMF大屋主将(3年)が1枚下がってCBとしてバックラインを統率。「島岡コーチのベンチワークが的確だった」と、川端監督。
「相手のプレスがガクッと落ちた」(大屋)。後半に入ると関大が試合の主導権を握る。宇佐美の速く強い縦への突破が、チームの攻めに推進力を与える。あっという間に2点を奪うと、関大は逃げ切りモードへ。しかし、「向こうも力があるチーム」(川端監督)。中盤が間延びした関大が、桃山学大の猛反撃を食らう。ミスから1点を献上すると、相手の反撃の勢いが増す。桃山学大のパワープレーを耐え続けたところでタイムアップの笛。関大が逃げ切った。「今日の勝利で、続く上位直接対決を乗り切りたい」。指揮官が表情を引き締めて、意気込みを語った。
●2008年度関西学生サッカーリーグ第7節(5月6日・大阪長居第2陸上競技場)
関大 | 2 | 0-0 | 1 |
桃山学大 |
2-1 | ||||
藤澤(後半17分) 宇佐美(26分) |
得点者 |
武田(37分) |
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