同志社京田辺で追悼行事
多くの命を一瞬にして奪ったJR福知山線脱線事故。107名の犠牲者と562人の負傷者を出し、犠牲者のうち3名、負傷者のうち26名は同志社の学生だった。大きな衝撃と深い悲しみに包まれたあの日。あれから3年の月日が流れた。まだ3年、もう3年。今もなお遺族や負傷者の心や体に深い傷を残す。社会復帰を目指して懸命に努力を重ねた日々。その一方で、事故のことが風化されつつあることも否めない。訪れた坂東鋭矢さん(神・2年)は「昨年の追悼式の方が、空気が重かった気がする。少しずつ忘れられていくのかな」と笑った。夫をなくした女性は「あの日から、桜は悲しい花になった。事故を風化させないためにも何かできたら」と話す。
西村卓副学長・学生支援センター所長は、「命の尊厳の重要性を心に刻み、今ある命を慈しむことを心に掲げ、さまざまな傷を心と体におった苦難をもつ学生を懐深く包み込んで心安らかに過ごせる仕組みと仕掛けを充実しなければならない」と涙ながらに話した。「命の尊厳の重要性」。その言葉を胸に刻みながら、このような惨事を二度と繰り返さないと誓って参列者は静かに黙祷した。雲一つない青空のもと、静寂が訪れた。
コメントを残す