京都のサッカー部員にとって、新シーズンの始まりを告げる京都学生サッカー選手権大会。準決勝で躍動した藤色の戦士たちの中で、一際輝いたのはMF大森だ。

 今シーズンの新背番号は8。同志社のファンタジスタ、MF楠神から受け継いだ。「僕は楠神みたいに足元が上手いわけじゃない。一生懸命自分のプレーをするだけ」。新たな番号に押しつぶされるでもなく、かといって卑下することもない。この試合での大森は、まさに「自分のプレー」をやってのけた。

 ゴール前の混戦から先制点を奪うと、迎えた後半25分だ。MF荒堀の右クロスにスライディング。ボランチである大森の前線への飛び出しで、完全に相手守備陣を崩壊させた。泥臭くとも貴重な追加点、「自分がイメージしてた通り」と大森は胸を張った。

 同志社はその後に3点を連取。3部所属の佛教大に実力の差を見せ付け、決勝進出を決めた。「精度の高いプレーを90分どれだけやれるか」と望月監督は冷静だ。まずは京都の頂点へ、同志社が今シーズン1つ目のタイトルを獲りにいく。

●第58回京都学生サッカー選手権大会準決勝(3月27日・西京極補助陸上競技場で)
 

同志社 5 1-0 0

佛教大

4-0

大森(26分、70分)

徳丸(73分、82分)

北森(89分=PK)

得点者