全国大学選手権では、関西リーグ1位の同志社が初戦で筑波大に20-25で敗北。唯一、初戦を突破した京産大も2回戦で明大に29-0で敗北し、関西勢は全チームがベスト4に入ることができなかった。前大会では関西から京産大、大体大の2チームがベスト4に進出しており、それと比べると今回は関西にとっては不本意な結果となった。

●関西強化の具体策
 関西勢初の海外遠征を計画。当初は韓国で行う予定であったが、都合が合わず香港で行う予定。まだ、返信が来ていない状態だが、溝畑さんは「関西の学生は一度も遠征したことが無いので是非実現したい」と話す。

●高校選手の流出について
 関東勢が強い要因の一つとして挙げられるのは高校選手の流出。現状では入試制度、大学数等を考えても関東が有利な状況だ。そこで溝畑さんは「大学選手権の枠を広げたい。九州、中・四国、東海、東北・北海道などからも出場権が与えられれば選手の流出の一極集中を防ぐことにもなる」と、今後、大学選手権の枠を広げて地方大学の強化を目指す方針を示した。

●次年度の関西大学リーグについて
 リーグ様式に変更は無い。しかし大きな変化として摂南大が入替戦において龍谷大を62-22の大差で降しAリーグに復帰。「トンガから来ている学生2人が所属し、パワーのある試合をしている。一味違ったリーグになるだろう」と話す。

●ラグビー人気の低下について
 ラグビーは他のスポーツと比べても当たりが強く怪我人が出やすい。そのこともあってか、人気がサッカー等と比べて低い。現在は人工芝を導入し安全面に気を使っているが、この他に溝畑さんは「ラグビーの本当の良さを普及させる必要。ラグビーは肉体のぶつかり合いができるスポーツ。現在はこのような場が無いが、ぶつかり合いの中で人の痛みを覚えたり、切磋琢磨することができる。さらに本気で試合を行っていた同士が試合後に相手を称えあうノーサイドの精神もラ
グビーの魅力だ」と話した。

 1月20日に近鉄花園ラグビー場で東西学生対抗試合が行われる。ここで関東と関西の真価が問われることになるが、大学での試合は次年度。次年度のリーグ戦に関西の各大学がどう対処していくのか注目だ。