神戸大が10月1日に開設した「統合バイオリファイナリーセンター」では、草木、穀物などの資源から効率よく物質を取り出す技術の開発。物質を取り出し やすい植物に変える技術の開発(品種改良)。バイオ燃料で問題となっている、熱帯地域の無計画な伐採にも対応するべく、太陽さえあれば再生が可能な植物の 開発の研究、それらの成果を企業と提携することで実用化を目指す。

 「目的を達成するには、植物の農学、モノ作りの工学、理論の理学分 野の協力が不可欠。神戸大にはそれができる環境にある」と話すのは近藤明彦・神戸大教授。また、関西にはバイオ分野の研究者が数多く存在し、そのネット ワークを具現化するためにも、同センターは設置された。

 センターでは、神戸大の他に京大や阪大など関西の大学院に通う学生、民間企業の研究者などが研究を行い、情報を共有する。

「関西の知が結集し、世界をリードしていきたい」と近藤教授は意気込む。