同志社、Div.1残留決める
先制したのは同志社。第1Q10分、TB太刀掛がTDを決めた。それまで同志社の優勢で試合が進んでいただけに、これで一気にいきたいところだったが、勝負はそう簡単ではない。すぐさま京産大にFGを許すと、第2Q2分にはパスインターセプトから攻め込まれ、京産大のTB林に逆転のTDを許してしまう。
しかしこれで火がついたか。第2Q9分に再び太刀掛がTDを決め、逆転に成功。続く第3Q9分、FL越智からQB多川へのパスという珍しいプレーから一気に32ヤードTD。「(関学のQB三原が同じことをWR浅海としているのを見て)ウチのレシーバーで投げれるやつがいたんで、遊び半分でやってみた。本当はもうちょっと自陣の方でやろうと思っていた」(多川)。奇策が完全にはまった、会心のプレー。試合の流れを同志社に引き寄せる。
第4Qでは同志社ディフェンス陣が魅せた。逆転に望みをかける京産大はTDまで残り19ヤードにせまった。しかしここでDL栗山がQBサック。京産大オフェンスラインを14ヤード押しもどした。これで苦しくなった京産大はギャンブルを試みるが失敗。その後QB多川が1部残留を決定づけるTDを決め、そのまま逃げ切った。残留だ。
「(1部残留を決めて)ほんとに嬉しいです」(多川)。「(残留が決まって)ほっとしている」(小林監督)。チームは残留を決めた喜びと安堵であふれた。
決勝TDを含む2TDを決めた太刀掛は、入れ替え戦について聞かれると「勝つことだけを考えた。自分たちのフットボールが出来れば勝てると思った」。さらにベストナインに選ばれたことなど、個人記録に話が及ぶと「この試合に勝つまではチームが第一。個人記録なんてどうでも良かった。その記録にしても、自分の力だけのものではない」。すべてはチームの残留のためだった。
4回生にとっては、これがラストゲーム。見事に勝利し、有終の美を飾った。OL島田主将は「(4年間アメフトをしてきて)家とか家族に感謝している」。明日の同志社を背負う3回生には「チーム作りは1からスタートなのでそのあり方を1から考えて欲しい」と呼びかけた。
前評判では同志社有利も、すでに第1試合ではDiv.1の龍谷大がDiv.2の甲南大に敗れ、2部降格が決定していた。1部チームの方が強いとは一概には言えない。現に前半は苦戦したように、決して楽な試合ではなかった。しかしこれで来季もDiv.1で戦うことができる。それでも残留を喜んでばかりもいられない。「1部にいる限り、目標は甲子園」(太刀掛)と、視線はもう先を見据えていた。今季は8位に終った同志社。この試合をきっかけに上位進出を狙う。
●関西学生アメリカンフットボールDiv.1Div.2入れ替え戦(12月8日・エキスポフラッシュフィールド)
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 計 | |
同志社 | 7 | 7 | 7 |
6 |
27 |
京産大 | 3 | 7 | 0 | 0 | 10 |
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