無敗で大体大と共に首位を走る京産大と、調子を上げてきた同志社の戦いに注目が集まった。
 全勝優勝を狙う京産大は堅実にペナルティゴールで得点を重ねる。前半5分に京産大・徐のペナルティゴールで先制点を奪うと、32分にも京産大はペナルティゴールを選択。0-6と差を広げる。
 前節の近大戦に引き続き、FWで勝負を挑んだ同志社。「最初にスクラムを組んだ時、いけると思った」と主将・前川が話すように関西リーグトップクラスの京産大FW陣との勝負は、ほぼ互角。ラインアウトは乱れてしまったが、モールとスクラムは押し負けなかった。幾度と無くゴール手前5mまで運ぶ。しかし、前半はロスタイムにSO田島のペナルティゴールで3点を返すに止まった。
 迎えた後半20分、初スタメンのFL大平が値千金の逆転トライ。「フランカーらしいフランカー。球際に強い」と中尾監督が評価する期待の1年生がゲームをひっくり返した。さらに37分にはFB才口が押し込み、勝利を手繰り寄せる。
 両チーム、シンビンで退場者を出した乱戦のロスタイムは8分。同志社は何度も危ないシーンを迎えたが、WTB宇薄らBK陣が体を張ったディフェンスでノートライに抑えた。
 中尾監督は「前半は向こうのリズムでやってしまった。ラインアウトもひどかった」と話す一方で、「トライを取られてないことは大きい。いい経験になる」と評価した。
 次節は首位の大体大。悪夢の開幕戦から1か月。同志社がついに優勝を射程圏内にとらえた。