親友である立命の松岡監督から最高のプレゼントだ。西京極の夜空に舞ったのは近大の榎本監督だった。 
 8回だ。立命の釜谷が同志社の夢を打ち砕いた。ネット裏で見守る近大選手らの前で、藤井からレフトフェンス直撃の決勝適時打を放った。

 「やっぱ親友ですわ。ありがたいですわ」と榎本監督もニンマリ。「こういう待つっていう試合が1番しんどいですね。まだ(優勝の)実感がわかないです」。

 松岡監督とはライバルでもあり、2人で関西学生野球の未来について熱く語り合うほど大の仲良しでもある。「ピッチャー全部つぎ込んででも勝ちますから」と松岡監督から前日に電話を受けていたという。その約束通り立命が勝利。「本当に松岡さんに感謝」と榎本監督は何度も頭を下げていた。
 優勝した近大は11月2日に南港中央野球場で行われる、明治神宮大会への出場をかけた関西地区代表決定戦に臨む。「絶対に第1代表になっていくしかない」。幾多の名選手を育ててきた名将の目はすでに先を見据えている。
 

●関西学生野球秋季リーグ最終節1回戦(10月20日・西京極球場)

  1 2 3 4 5 6 7 8 9
立命 1 1 0 1 0 0 0 1 0 4
同志社 0 0 0 2 0 1 0 0 0 3

【立命】黒田、大島一、○藤原正-乗替
【同志社】佐川、●藤井-磯部