このイベントはサミット学生サポートスタッフ「フォース」が企画したもの。「感じる」という、普段忘れがちだが重要なことを思い出してほしいとの考えからこのイベントが生まれた。
 会場までの通路であるギャルリ・オーブには「バイオマス燃料を得るための食物の栽培」をテーマにした車のねぶたを展示。トウモロコシを大量栽培して燃料にすることが、本当に環境や人に優しいことなのかを問いかけた。
 会場となった芝生の広場は屋根のないまったくの屋外。18時、周囲が薄暗くなってきた中、フォースメンバーが作った廃油を利用したろうそくを灯してイベントは静かに始まった。
 今回のメインは、パネリストにレーシングドライバーの片山右京さん、株式会社モンベルの辰野勇さんを迎えた、地球環境についてのデスカッション。
 片山さん、辰野さんは地球環境のことだけにとどまらず、現在の教育や人の生き方、生死などについても話題を広げ、会場に集まった学生らの意見を求める場面も見られた。
 イベントの最後には、パネリストの辰野さんが横笛を演奏。来場者は、その音色に静かに耳を傾けた。屋外ということもあり、イベントが進むにつれ気温が徐々に低下。肌に感じる寒さや音色をまさに「体感」できるイベントだった。
 イベントに参加した真砂友美さん(京都造形芸大・1)は「地球環境や平和を大声でいうことに疑問があったので参加した。話を聞いて、案外自分の考えと似ているところもあった。大きな流れの中で、自分のしたいことそしていきたい」と話す。
 企画者の中山陽介さん(京都造形芸大・1)は「学生という枠だけにとらわれず、学ぶところが沢山あった。実感として、会場にいた皆さんが何かを『感じる』ことができたと思う。良かった」と話した。