元部員3人の集団暴行事件を受け、全体練習を自粛し、春季公式戦も辞退していた同部。「(数ヶ月ぶりの公式戦で)気合いが入っていた子もいる」と水野監督が話すように、この試合にかける選手の思いは大きかったようだ。

 両チームともに1TD、1FGを決め、10-10の同点で迎えた第3Q。RB高松が13ヤードを走りTDを決め、続いてK佐々木がFGを成功させ同志社を引き離した。第4Q開始から2分41秒にTDを決められるも20-17で逃げ切った。

 「(このリーグで勝ち続けることは)社会的な信用を勝ち取るためにも重要」と水野監督は話す。その意味で、今回の勝利の意味は大きい。試合中はQBながらランプレーで活躍した宮下も「結果として勝てて良かった。試合が出来たのはいろいろな人のおかげ」と感無量の様子。応援団団長の宮坂昌宏さん(工・4年)は「数カ月ぶりの公式試合で、応援にも気合いが入った。勝てて本当に嬉しい」と笑顔を見せた。

 しかし、LB毛利が第3Q途中で退場するなど「慣れていないので反則が多い」(水野監督)。「チームとしての仕上がりが遅れている」とあるように、春季公式戦の辞退がチームに与えた影響は大きいようだ。リーグ全体を通じて、チームがどれだけ「試合勘」を取り戻せることができるかが鍵になる。