友人らと三人で献花台を訪れた専門学校生の山田隆弘さん(19)と亀井翔太さん(19)は中学校の同級生である佐々木麻美さんを亡くした。山田さんは、マンションに向かって手を合わせたとき「頭の中が真っ白になった」という。「今はみんな元気でやってるよ。一生友だちやで」と近況報告を行った。
 看護学の専門学校に通う亀井さんは事故当時、病院で働いていた。事故の負傷者が次々に運び込まれ、ベッドの数が足りなくなった様子を振り返る。「(一部の患者には)廊下に寝てもらうしかなかった。テレビの中の話だと思っていたが、まさか自分の友人まで犠牲になるとは思わなかった」と話した。佐々木さんの月命日には、事故現場で手を合わせているという。
 事故車両の一両目に乗車していた山根実佳子さん(20)は、事故で重傷を負った。今でも怖い思い出が蘇ってくるものの「一年間がんばってこれたので、これからもがんばりたい。今日、9時18分に電車が通過できてよかった」と答えた。