午前9時18分。近大の大学本部本館前広場から、JR福知山線脱線事故の犠牲者に向けて黙とうが捧げられた。集まった学生、関係者は約1000人。黙とうの後には、11月ホールで献花も行われた。参列者には犠牲者のひとりとなった木下和哉さん(当時・理工学部3年)が所属していたボート部のメンバーもおり、亡くなった木下さん達へ向けて祈りを捧げた。
 近大の荒巻裕副学長は「今でも昨日のように、あの事故のこと、心ならずも亡くなった学生の思いがよみがえってくる。JRには安全を徹底してほしい」と話した。また、近大ボート部の岩永さん(法学部4年)は「誰一人としてなくてはならない存在。(木下の)穴は大きい。けれど、木下の目標でもあった全国に向けてかけ抜けていくだけ。期待に応えたい」と5月3日に琵琶湖漕挺場で開かれる朝日レガッタに向けて力強く話した。