京都女子大 藤花通信

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This article was written on 22 7月 2017, and is filled under コラム, 社会・文化, 総合.

【7月号掲載】コラム・おんな坂

 私は花見に出掛けるのが趣味だ。この春は、桜を見に京都市内の花見スポットのいくつかに足を運んだ。桜と一口に言ってもさまざまな種類がある。日本国内だけでも固有種や交配種を含めて600以上もの品種が確認されているそうだ。

 見る時間によっても、桜は表情を変えて私たちを楽しませてくれる。特に美しいのは夜のライトアップだ。今年は、毎日のように鴨川や円山公園、府立植物園、東寺などのライトアップに出掛けた。ほんのり優しい光がぽっと桜を照らすその空間は幻想的だ。たくさんの人が集まり、皆が幸せそうな表情を浮かべていた。写真を撮り合ったり、互いに寄り添ったり、幸福以外のものは何もなかった。花を見ることだけではなく、幸せが集まる「空間」を楽しむのもまた良い。

 そんな過ごし方をしていたら、桜の見頃はあっという間に終わった。美しい花は一年中見ていたいから、惜しい。しかし、見頃があるからこそ、その魅力が感じられるのだと思う。

 「この季節にはこの花を見に行こう」と計画を立てるのは楽しい。花見を計画する過程で季節を感じ、訪れる季節をありがたく感じるのだ。

 ただ慌ただしい日々を送り、気温や服装だけで季節を感じるという過ごし方よりも、自然の変化に目を向けた過ごし方の方がずっと充実しているのではないだろうか。

 花の香りを身にまとい、季節を鮮やかに彩る花々に心を弾ませ、至福の時を過ごすのだ。今夏は、ひまわり畑に行きたいと思う。

記者【村上真緒】