第93回日本陸上競技選手権大会1日目が6月25日、広島広域公園陸上競技場で行われた。女子走高跳に出場した三村有希(関大・3年)は、自己最高記録となる1メートル82で2位に入賞。女子棒高跳では昨年の覇者、我孫子智美(同志社・4年)が世界選手権参加B標準記録となる4メートル35に挑んだが失敗。2位に終わったものの4メートル20をマークし、自身が昨年樹立した日本学生記録を更新した。【6月26日 UNN】
○優勝逃すも自己新 女子走高跳・三村
2週間前に行われた日本学生個人選手権で、自己最高記録をマークし2度目の優勝を果たした三村が、ここでも好調さを見せつけた。優勝こそ逃したものの、1メートル82は自己新記録。日本選手権で初めて表彰台に上った。
決して万全の状態で臨んだわけではなかった。日本学生個人選手権で踏み切り足となる左足をねんざ。痛みが引かず、跳躍練習が出来ない日が続いた。日本選手権まで一度も跳ばないまま広島入り。試合前の公式練習で踏み切りを調整。2回目の練習で手ごたえをつかんだ。そして臨んだ試技。1メートル70、75を一回でクリア。続く1メートル79で一度失敗したものの、2回目は「浮いた感じがあった」と難なく成功。勢いに乗じて、1メートル82も一回で跳び越えた。
1センチずつ、着実に。日本学生個人選手権では、高校3年時のベスト記録(1メートル80)を約2年4ヶ月ぶりに更新する1メートル81をマーク。今回はたった2週間足らずでベストを塗り替えた。1メートル85は惜しくも失敗に終わったが、試合ごとに跳躍の精度が高まっている。それでも「勝ちたかった。記録よりも順位にこだわっていた」と三村。初の日本一が目前だっただけに、悔しさがにじみ出た。
来週出場予定の大阪選手権では、今大会で優勝した福本幸(大阪陸協)ともう一度顔を合わせる。「今日の借りを返す。食い下がって、ひっついていきたい」と勝利への執念を見せた。
○5度目の学生新に手ごたえ 女子棒高跳・我孫子
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【写真】日本学生記録となる4メートル20を成功させた我孫子(いずれも6月25日・広島広域公園陸上競技場、撮影=伊崎春樹)
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自己ベスト更新は日本学生記録の更新となる我孫子。1年の時、初めて日本学生記録(当時4メートル01)を樹立してから現在まで、更新すること3度。そして広島の地で、また新たな金字塔を打ち立てた。
4メートルの高さから競技を始めた我孫子は、1回目の試技でバーのはるか上を跳び越えて見せた。4メートル15までの高さはすべてパスし、自己最高記録となる4メートル20に挑んだ。今季の最高記録は室内での4メートル10。屋外の試合では4メートルが最高だ。数字だけで考えると、無謀とも言える挑戦。しかし、我孫子に不安は無かった。バーに触れることもなく、いとも簡単に4メートル20をクリア。鮮やかに日本学生記録を更新してみせた。女子棒高跳では初めてとなる、大学生による日本選手権連覇への期待も高まった。
バーを支える支柱が故障し、40分近く競技が中断した後、我孫子は世界選手権参加B標準記録にあたる4メートル35に挑戦。自己記録の大幅な更新と世界選手権への出場がかかる跳躍に、周囲の視線が注がれたが成功はならず。優勝は自身の大会記録を更新する、4メートル35を跳んだ近藤高代(長谷川体育施設)に譲った。だが、「調子は良かった。自信を持って、しっかり挑むことが出来た」と我孫子。今大会の2日前の練習では、14.6フィートのポールで跳躍。国内の選手の中では最も長いクラスに入るポールを徐々に使いこなせるようになってきた。「(今年の世界選手権が行われる)ドイツに行けなくて悔しいが、得るものはあった」。2週間前の日本学生個人選手権で自信を取り戻した学生跳躍界の女王。連覇こそ逃したものの、自信が確信へと変わりつつある。
●第93回日本陸上競技選手権大会1日目(6月25日・広島広域公園陸上競技場・加盟大関係分決勝種目のみ)
男子
3000メートル障害
中嶋聖善(立命・M2) 8分53秒50 15位
女子
走高跳
三村有希(関大・3年) 1メートル82 2位
松本真由子(関大・2年) 1メートル65 6位
棒高跳
我孫子智美(同志社・4年) 4メートル20(日本学生新) 2位
三段跳
山根愛以(関大・3年) 12メートル27(追い風0.6メートル) 11位