古代文字 ウェブで公開

    立命館大学白川静記念東洋文字文化研究所は12月7日から、古代文字のフォント「白川フォント」をウェブサイトで無料公開している。常用・人名用漢字など4394字の古代文字が検索でき、コンピューター上での利用が難しかった古代文字を簡単に利用できるようになった。今後はフォントを使った学校教育も検討している。

 企画は立命館大名誉教授で東洋の古代文字研究の権威、故白川静氏の没後10年記念事業の一つ。システム面で情報理工学部の協力を得て実現した。「これほどの規模で古代文字のフォントを無料公開しているのは日本で初めて」と白川文字学教育リサーチャーの後藤文男さんは話す。「白川フォント」は甲骨、金文、、古文、とさまざまな時代で使われた文字を収録している。検索するとそれぞれの時代の文字が漢字列で表示される(左図参照)ため、文字の変遷が分かる。後藤さんは「漢字が全く違うものに感じられる。文書作成ソフトやアートなど、幅広い使い方から古代文字を身近に感じてほしい」と話した。

子どもたちへの漢字教育にも「白川フォント」を取り入れる予定。古代文字を使って漢字を学ぶことで、形の意味や成り立ちなどを理解し効率良く勉強できることが、従来の「書いて覚える」といった機械的な作業に代わる、新たな漢字教育として注目が集まる。

「想定していた以上に大きな反響を呼んでいる」と話すように「白川フォント」は公開から1週間で約4千ダウンロードを記録。現在でもダウンロード数は増え続けているという。

さらなるダウンロード数増加を目指して今後はサービスのバージョンアップを行う予定だ。「一つの文字にも書体は複数ある。1年後をめどに違った書体を公開していきたい」と後藤さんは話した。 【後藤瑞波】

(下)「立命館大学」検索時の漢字列

 

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