勝利導く 「伴走」 ランナー 日野未奈子さん (産社・3年)

 日野未奈子さんはパラリンピックでリオデジャネイロの地を走る。しかし「走る」と言っても選手としてではない。盲目のランナーを支える「伴走者」として、二人三脚で駆け抜ける。
 伴走者の役割は、ランナーの「目」となること。ひもなどでランナーと結び、上り坂や下り坂、道の凸凹などを伝え、ガイドを行う。練習は週に2回びわこ・くさつキャンパスで行う。日野さんが伴走する近藤寛子さんは会社員として働いているため、練習は仕事が終わった午後8時から始まる。強化合宿時には、衣食住のサポートも行う。24時間常に一緒に行動するため「私がサポートしないといけない」と責任感が生まれたという。
 中学の部活動から陸上を始めた日野さん。中距離走を専門として、立命館大女子陸上部へ入部した。伴走者となったのは、男子陸上部のコーチから「ガイドランナーをやらないか」と連絡を受けたこと。1年のときに「障がい者スポーツ指導員」の資格を取得していたことを知っての頼みだった。
 日野さんは「伴走者となって一番変わったことは、何事に対しても前向きになったこと」と話す。将来については「今後も障がい者スポーツに関わっていけたら」と語った彼女。日焼けした笑顔がとてもまぶしかった。               

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