「毅然とせよ」大学に求む

 

教員8人の呼び掛けで、教育現場でのヘイトスピーチ(差別言論)やレイシズムに向き合う「立命館・今に向き合う会」が結成された。今年の1月、在日朝鮮人の女性講師がインターネット上でヘイトスピーチの攻撃にあったことをきっかけに発足。事件に対し大学側に毅然とした態度の表明を求めている。

勝村&冨田

向き合う会議ウェブ用

(写真上=ヘイトスピーチにおける大学の施策について話す勝村教授と冨田教授 9月12日・撮影=道家優)

(写真下=「立命館・今に向き合う会」発足会議の様子)


立命大朝鮮人講師 署名疑惑におけるネット攻撃事件

 昨年12月、在日朝鮮人女性講師が担当する授業において、学生団体の学生が朝鮮学校の高校無償化を求めるメッセージカードを配布した。その後受講生とみられる人物が署名を強要されたという虚偽の内容をTwitterに投稿。講師の実名も公開したため、今年の1月11日より講師に対するネット上の個人攻撃が相次いだ。


 事件を振り返り、「大学側がネット攻撃に屈しない態度を示してくれれば」と話す「立命館・今に向き合う会」共同代表の勝村誠教授(政策科学部)。女性講師への批判を受け、講師と大学側が話し合いを行った。大学側は講師から事情を聞き、攻撃に屈しないよう激励したという。だが翌日に大学側が出した声明文には、授業の事実経過とともに講師を指導したという文言も。さらに大学側は事件について謝罪したため、教職員から批判の声が上がった。教員8人は、声明書の撤回やヘイトスピーチに関する教育の見直しを求める要請書を2月に総長へ提出した。

 2度にわたる総長との懇談会の結果、大学は声明文を大学ホームページから削除し7月には今後の新たな取り組みを確認した。取り組みの内容は「ヘイトスピーチ等差別的言動防止に関する取り組みについて」に集約。しかし大学側の公式な発表には、9月25日現在至っていない。

安心できる環境作りを

 会は大学の公式発表までを見守るとともに、独自の活動に取り組む。また社会システム研究所アジア社会研究会と共催するヘイトスピーチの研究会を、10月9日にびわこ・くさつキャンパス(BKC)で開催することが決定している。

 ネット上への顔写真や実名の公開により、開講を不安視する女性講師。安心できる環境作りへ勝村教授は「大学側の事なかれ主義に対する批判はした。あとは一刻も早い取り組みの公表を」と話した。

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