「しっかりと記憶にとどめたい」
故奥村容子さん一周忌追悼の集い

 JR福知山線脱線事故で犠牲になった奥村容子さん(当時4年)の一周忌追悼の集いが4月24日、京女大の礼拝堂で行われた。【4月24日 UNN】

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(写真=一周忌追悼の集いの様子。読経をし、故人を偲ぶ)

 集いは8時15分から始まり、大学教職員や学生約250人が参列した。導師の芝原玄記事務局長は奥村さんについて、「まじめな学生でしんが強い」「京女らしい気風を揃えた学生」と説明し、「彼女がこの大学にいたことをしっかりと記憶にとどめたい」と故人を偲んだ。
 参列した百合野智子さん(京女大・4年)は、「奥村さんと直接の面識はないが、自分と同じ学舎で学んだ方。少しでも安らかになってほしい」と哀悼の意を表した。

脱線事故から一年 献花台に3846人訪れる

 JR福知山線脱線事故から一年を迎えた4月25日、尼崎市の事故現場に設置された献花台には3846人が訪れた。【4月25日 UNN】

 友人らと三人で献花台を訪れた専門学校生の山田隆弘さん(19)と亀井翔太さん(19)は中学校の同級生である佐々木麻美さんを亡くした。山田さんは、マンションに向かって手を合わせたとき「頭の中が真っ白になった」という。「今はみんな元気でやってるよ。一生友だちやで」と近況報告を行った。
 看護学の専門学校に通う亀井さんは事故当時、病院で働いていた。事故の負傷者が次々に運び込まれ、ベッドの数が足りなくなった様子を振り返る。「(一部の患者には)廊下に寝てもらうしかなかった。テレビの中の話だと思っていたが、まさか自分の友人まで犠牲になるとは思わなかった」と話した。佐々木さんの月命日には、事故現場で手を合わせているという。
 事故車両の一両目に乗車していた山根実佳子さん(20)は、事故で重傷を負った。今でも怖い思い出が蘇ってくるものの「一年間がんばってこれたので、これからもがんばりたい。今日、9時18分に電車が通過できてよかった」と答えた。

脱線事故の追悼記念礼拝 同志社で実施

 JR福知山線脱線事故から1年経った4月25日、同志社では4名の犠牲者(1名は同志社女大)と磐越道のバス事故で亡くなった佐藤学さん(経・当時18歳)を偲んでの追悼記念礼拝が行われた。【4月25日 UNN】

 犠牲となった学生が通学していた京田辺キャンパスでは、教職員や学生など450人が参加。参加者による賛美歌、祈りが捧げられた、犠牲者の冥福を祈った。奨励を行った八田英二学長は、「亡くなった学生は、残された学生に命のかけがえのなさを気づいてほしいと願っている」とし、「どのような人生を生きるべきか、歩むべきかを考えてほしい」と参列した学生にメッセージを送った。
 同日夕方には、JR福知山線脱線事故と磐越道バス横転事故の追悼礼拝が、今出川キャンパスの同志社礼拝堂で行われ、学生など約200人が参列した。
 賛美歌の斉唱と聖書の朗読の後、越川弘英・キリスト教文化センター助教授は両事故で亡くなった5人の名前を読み上げ、「同志社の多くの人々が心と体に傷を受けた。学校に復帰しながらも苦しみを引きずる人々も多くいる。その現実を受け止め、これらの人々を支えられるようにしてください」と学生たちに語りかけた。
 「天の故郷を求めて」と題したメッセージを、同志社女大宗教部長の近藤十郎さんが自らの日記を引用して語った。日が経つに連れ増え続ける死傷者、同志社生の被害状況を書き連ね、「悲惨」の一言で終えた。「悲しみを忘却することが悲しみを癒す最大の道具というが、悲しみは忘れられるのか、できない。しかし自身の今を見つめることは不可能ではない」と苦しい状況で見いだす希望を話し、「若い魂の平安を祈るとともに、自身がなぜこの世に生かされているのか考えてほしい」と命の大切さを説いた。

甲南大に献花場設置 JR事故犠牲者しのぶ

 甲南大では、JR福知山線脱線事故で2名の学生が亡くなった。 事故から1年の4月25日をふくむ24日から26日の間、同大学は学内に献花台を設置した。【4月25日 UNN】

 昨年のJR福知山線脱線事故で2人の学生が亡くなった甲南大では、24日に吉沢英成理事長、杉村芳美学長ら大学関係者および前田忠弘学生部長、奥大地自治会中央委員など、体育会、文化会、学生会館の各団体の代表14人が献花を行い、故人のご冥福を祈った。報道関係者も多数参加し、事故の悲惨さを改めて確認させた。26日には学生と職員が献花された花束を事故現場に供える。
 甲南大の広報課の土山敏夫さんは、「事故発生直後は甲南大の学生が乗っていたか確認するのが至難だった。連絡のつかない学生をチェックし、事故でなくなられた学生さんを特定するのが遅れた」「今後大学として福知山線事故についてどのような形をとっていくのかは未定だが、事故の悲惨さは忘れてはならない」と話した。

学生1000人が黙とう 近大で故人偲ぶ

 JR福知山線脱線事故の追悼行事が近畿大学で4月25日に行われた。約1000人の学生と関係者が大学本部の本館前広場で事故犠牲者に黙とうを捧げた。【4月25日 UNN】

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(写真=事故で命を落とした3人の写真が献花台に飾られた)

 午前9時18分。近大の大学本部本館前広場から、JR福知山線脱線事故の犠牲者に向けて黙とうが捧げられた。集まった学生、関係者は約1000人。黙とうの後には、11月ホールで献花も行われた。参列者には犠牲者のひとりとなった木下和哉さん(当時・理工学部3年)が所属していたボート部のメンバーもおり、亡くなった木下さん達へ向けて祈りを捧げた。
 近大の荒巻裕副学長は「今でも昨日のように、あの事故のこと、心ならずも亡くなった学生の思いがよみがえってくる。JRには安全を徹底してほしい」と話した。また、近大ボート部の岩永さん(法学部4年)は「誰一人としてなくてはならない存在。(木下の)穴は大きい。けれど、木下の目標でもあった全国に向けてかけ抜けていくだけ。期待に応えたい」と5月3日に琵琶湖漕挺場で開かれる朝日レガッタに向けて力強く話した。

龍谷大で追悼行事 脱線事故犠牲者を偲ぶ

 龍谷大・深草キャンパスの顕真館において、4月25日、同大学生でJR福知山線脱線事故の犠牲となった福田和樹さん(当時理工学部1年)をはじめとする犠牲者への追悼行事が「朝の勤行」にあわせて行われた。参加者は約200人だった。【4月25日 UNN】

 「らいはいのうた」を歌う参列者の声がバックに流れる中、学生を代表して学友会委員長の上野山晶子さん(同大・文学部4年)らが焼香した。
 続く村永行善事務局長の法話からは「JR福知山線脱線事故で亡くなった福田さんの命を通して、彼だけでなく、すべての犠牲となった107名の方を追悼させていただく。悲しい出来事であり、(私たちは)命のはかなさをしっかりと受け止めないといけない」と無念さが窺われた。
 参加していた男子学生(同大・文学部3年)は「龍谷という縁でつながれた方が亡くなったということで、より身近に死があるということを実感した」と率直な感想を漏らした。
 参加者の一人である讚井亮さん(同大・文学部3年)は「事故から1年が経つが、107名が亡くなられて阿弥陀様の前で、合掌させていただくご縁ができた」としみじみと語った。

奥村容子さんの永代経法要 西本願寺で

 JR福知山線脱線事故で犠牲になった奥村容子さんの永代経法要が 4月25日、浄土真宗本願寺派本山・西本願寺(京都市下京区)で行われた。 【4月25日 京都女子大学藤花通信=UNN】

 法要は11時30分から総御堂で営まれ、中央には奥村さんの遺影が置かれた。遺族の他、土川眞夫学長ら京女大関係者など約10人が出席した。
 読経の後、同寺の武田昭英総務が法話をして故人を偲び、「容子さんが喜んでくれる一生を送ってください」と話した。
 父・恒夫さんら奥村さんの遺族は、尼崎市の事故現場で献花した後、同寺に駆けつけたという。父・恒夫さんは、「この一年、何度も時間が止まった」。また、「浄土よりも今仏壇から出てきてほしい」と述べながらも、「もう手の届くところにはいない。せめて思い出を大切にしようと思っている」と心境を語った。