同志社の野球部員、JR脱線事故現場訪れ黙とう

 JR福知山線脱線事故で亡くなった同志社生3人を悼んで5月6日、同志社の野球部員ら10人が事故現場を訪れ犠牲者に黙とうをささげた。【5月6日 同志社大学PRESS=UNN】

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(写真=黙とうする同志社部員)

 同部部長を務める佐藤鉄男さんは法学部長でもある。犠牲者の一人、長濱彩恵さん(法・2年)は教え子だった。また、犠牲者の知人も同部には少なくない。これらの理由から佐藤部長が発起人となって部員ら10人が現場を訪れた。花束と30日の試合前に撮った黙とう姿の部員の写真を献花台にささげた。また、事故後初めて行われた試合で掴んだウィニングボール(30日・対関大戦)が持参された。ボールには3人の冥福を祈るべく犠牲者全員の名前が書かかれていた。
 30日の試合で先発したエースの田林正行さん(3年)は榊原怜子さん(1年)と体育の授業が一緒だった。「明るく親しみやすい人だった」と故人を偲び、マウンド上の姿からは想像もつかない小さな声で報道陣の質問に答えていた。

同志社、JRに同志社前駅のホームの延長などを申し出る

 同志社のホームページによると、脱線事故で多くの学生が犠牲者となった同志社は八田英二学長名で5月9日、垣内剛・西日本旅客鉄道株式会社代表取締役社長宛に、安全対策など3点に関して申し入れを行ったという。【5月9日 同志社大学PRESS=UNN】

 申し入れた3点は以下の通り。
・事故で犠牲になられた方のご遺族、被害者の支援及び補償について、迅速で誠実かつ万全の対応を期すること。
・事故対策を早期に徹底究明し、二度とこのような事故の起こることがないように、安全対策に万全の配慮を行い、安全確保を徹底すること。
・通学に利用する同志社生の多くが被害の集中した1、2両目車両に乗車していることは同志社前駅が4両停車のため京田辺駅で車両の切り離しが行われていることに起因する。また途中で前の車両への乗換えを余儀なくされるなど、安全面からも問題があるため、同志社駅前のホーム延長を早急に行うこと。

これらの申し入れに対し、河内清・西日本旅客鉄道株式会社常務執行役員から実現に向けて努力する、との回答を得たという。

同志社、「心のケア相談体制」を立ち上げ

 当ホームページですでに報じた通り、同志社は脱線事故で精神的にショックを受けた学生に対し、カウンセリングセンターへの相談を呼びかけたが、同志社のホームページによると、このたび心のケア対策協議会のもと『心のケア相談体制』を立ち上げたことが明らかになった。【5月12日 同志社大学PRESS=UNN】

 相談は原則としてカウンセリングセンターを窓口として、連携して心のケア対策協議会がスーパーバイズしていくという。また、必要に応じて専門機関との連携も図るなどサポートするとのこと。

●カウンセリングセンター受付時間
京田辺校地(ラウンジ棟1階)
電話0774-65-7415
月〜金 9:00〜11:30、12:30〜17:00
土 9:00〜12:00

今出川校地(待辰館1階)
電話075-251-3275
月・水・金 9:00〜11:30、12:30〜17:00
火・木 9:00〜11:30、12:30〜19:00
土 9:00〜12:00

脱線事故犠牲者へ追悼の思い短冊に綴る  第六回堀川灯ろうまつりで

 京都市堀川で行われた「第六回堀川灯ろうまつり」で5月21日、学生ボランティアが中心となり、JR福知山線脱線事故で亡くなった学生を追悼する短冊が集められた。【5月21日 同志社大学PRESS=UNN】

 「同じ学生として、追悼の思いを形にしたかった」。そんな思いから短冊を提案したと、若者ボランティア代表の佐賀直人さん(大阪府大・3年)は話す。 灯ろうまつりの来賓として訪れた京都市長が「逝きしひと安らかん」と記すと、他の参加者も次々と追悼の言葉を残した。
 思いを綴った学生の一人は「亡くなった学生は誰も悪くないのに、事故は起こった。(何気ない)普段の生活が大切だと思いました」と話す。
 集まった短冊は、5月25日に現場の献花台へ届けられる予定。

京田辺キャンパスでカウンセリング時間を増設

 以前当ホームページで報じた通り、同志社では脱線事故の後、学生にカウンセリングセンターの利用を呼びかけているが、同志社のホームページによると、京田辺校地でのカウンセリング時間の増設が発表されている。長期にわたって通学や学業を含む大学生活に支障が起こる可能性を考慮したものであり、カウンセリングセンターの専属カウンセラーに加え、同志社の教員が京田辺校地にてカウンセリングを行うとのこと。【5月25日 同志社大学PRESS=UNN】

 カウンセリングを受けるためには、通常のカウンセリングセンターの利用手続きと同じように、直接あるいは電話で京田辺校地カウンセリングセンターに相談日時の予約が必要となる(先約がない場合には当日利用も可能)。友人や家族と一緒に尋ねることもできる。カウンセリングは原則として1回につき40分から45分を目安に行うという。
 今出川校地で増設が行われなかったのは、脱線した電車が京田辺校地行きで、「脱線事故が直接の原因でカウンセリングセンターを訪れる学生がいなかった」(今出川カウンセリングセンター)ためと思われる。

・京田辺校地カウンセリングセンター(ラウンジ棟1階)
 電話0774-65-7415
・開室時間(申し込み受付時間)
 月曜日−金曜日 9:00〜11:30、12:30〜17:00
 土曜日     9:00〜12:00
・増設時間と担当カウンセラー
 月曜日:内山伊知郎教授 15:00〜16:30
 火曜日:余語真夫助教授 16:45〜18:30
 木曜日:橋本宰教授   13:00〜16:00
 金曜日:谷口弘一講師  13:15〜14:45
     佐藤豪教授   15:00〜17:00

カウンセリング・ボランティアの現状

 脱線事故から一ヶ月が経った。学生へのケアとして、カウンセリングやボランティアなどを行った同志社。それらの現状はどうなっているのだろうか。学生支援課課長・桂さんに話を聞いた。【5月25日 同志社大学PRESS=UNN】

聞いた話をまとめると以下の通り。

○カウンセリングセンターには、これまで数人が訪ねてきた。
被害にあった学生本人だけでなく、その両親や友人の相談にも応じている。
ASD(急性ストレス障害)やPTSD(確か心的外傷後ストレス障害)の治療にあたっている。

○相談に来る学生は気持ちを振り絞って話す様子で、電車に乗るのがいやだから、下宿をしたいという学生もいる。

○訪ねる人の数は、事故による心の傷に後から苦しむ人や今は相談できない人がいるため、今後相談に来る人は増えると思われる。

○長期的な心のケアを必要とするので、今後もカウンセリングを続けていく方針。

○ボランティア活動については、事故直後に1人の学生が参加を申し出た。現在も募集をかけ、志願者に活動の訓練をさせている。現在100人以上いる同課の「障がい者支援センター」が事故で負傷した学生に対し、代筆などで授業を支援している。

脱線事故から一ヵ月 献花台で犠牲者の冥福祈る

 24人の学生の命を奪った、JR福知山線脱線事故から1か月を迎えた。事故現場の献花台には、犠牲となった学生の家族や友人、同じ大学の学生が訪れ、犠牲者の冥福を祈った。【5月25日 同志社大学PRESS=UNN】

写真(写真=献花台で冥福祈る参列者)

 事故現場では、線路上の献花台とは別に遺族用の献花台が設置された。周りを白いビニールで囲んでいるため、マスコミ各社は隙間や脚立、クレーン車を用いて中の様子をうかがっていた。入口も横に開閉するシャッターが付けられ遺族や関係者以外の立ち入りは規制されていた。遺族らは自家用車やJR西日本が用意したと見られるハイヤーで事故現場を訪れた。犠牲者が命を落とした現場に向かうときは胸元に花束を抱えていた。現場から去る際にはカメラを避けるように目深に帽子をかぶったり、ハンカチを目元や口元にあて、悲しみに耐えていた。

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 線路上の献花台では事故当日、救助にあたった事故現場の近辺の住民や、親しい知人を亡くした会社員、犠牲になった学生と同じ大学の学生や、追悼の思いをつづった短冊を手に冥福を祈る学生らが訪れ、献花台に手をあわせた。

   脱線事故の犠牲になった学生の1人が通っていた大阪府大の学生(3年・22歳)が事故現場に訪れ、線路上の献花台で手を合わせた。同じ学生として大阪、京都の学生が、犠牲になった学生へ追悼の思いをつづった、短冊約100枚を献花台に供えた。「直接、面識はないが、JRは利便性やスピード重視にしたことを反省して欲しい。他の人を思う余裕を持って欲しかった。そう考えると自分も余裕があるのか自信はないのですが…」と同世代が亡くなったことへの悲しみを感じていた。献花台に供えられた短冊には「2度と起こらないように」と書いてあるものが多かった。
 午前10時30分頃、献花台を訪れた松本政明さん(大阪富士工業株式会社)は「事故からの1か月は早かった。毎日黙祷に来ているが、胸がつまる思いだ」と話す。大阪富士工業では事故直後、一部の社員が救助活動に参加している。事故を引き起こしたJRについて「上(の役職の人)は現場の現状を知るべきだ」とコメント。被害者への補償の問題については、これから本格的な議論に入っていくだろうと答えた。
 午前11時20分、園田学園女大4年の学生5人が献花台で、犠牲者の冥福を祈った。園田学園女大4年の学生の1人は事故現場から大学が近いこともあり、事故を「人ごととは思えなかった」という。「同じぐらいの年の学生の人たちが亡くなった。今日、初めて献花台に来て、思わず声が出なくなった。家族や友人を失った人たちは、考えられないくらい悲しいと思う」と話した。
 3人の学生が亡くなった同志社の2年生、三宅章太さんは、同志社2年生チャペルアワーには、授業の都合でなかなか参加できず、家から近い献花台で冥福を祈った。自宅は尼崎市にあり、今日で献花台に来るのは2度目になる。「1か月経ったけど何とも言えない。事故が起こったとき、乗っている人に急いで連絡を付けた。たまたま知り合いは巻き込まれていなかった。もしかしたら自分にも、友人にも起こっていたかもしれない」と現在の思いを語った。 三宅さんは、同世代が多く死んだことに対し「若くして亡くなった人の分も一生懸命生きたい」と話した。

脱線事故から一ヵ月、京田辺校地でチャペルアワー

 JR福知山線脱線事故から1ヶ月をむかえた5月25日、27人の死傷者がでた同志社では、犠牲になった3人の学生と、福島のバス事故で亡くなった学生の死を悼み、チャペルアワーが行われた。【5月25日 同志社大学PRESS=UNN】

写真(写真=チャペルアワー会場に設けられた献花台)

 事故に遭った学生のほとんどが通う京田辺キャンパスの祈祷会には、総長をはじめ学生ら80人が出席。牧師の遠藤勇司さんが「先に天に召された方の願い、祈りを私達がかなえましょう。いつか私達が神様のもとに行く時、亡くなられた方に逢えるよう祈りましょう」と述べると、涙を拭う学生の姿も見られた。
 亡くなった榊原怜子さん(1年)の友人は、「18年しか怜ちゃんは生きていない。その中で、私達に出会った意味は何なのかを考えていました」と話す。「友達になって3週間でもすごく大事な友達でした。怜ちゃんのことを思いながら、怜ちゃんのぶんまで大学生活を過ごしたいです」