ブータン仏教シンポ開催

利他の精神、連帯と協働を説く

 人々の幸福感と仏教との関係を考える国際シンポジウム「これからの社会における仏教の可能性~仏教国ブータンからの提言」が10日開かれた。ブータンと日本の研究者たちが、同国が理念に掲げる「国民総幸福」(GNH)を紹介し、日本社会の今後にGNHを生かせないか話し合った。 【1月23日 京都大学EXPRESS=UNN】

 シンポでは王立ブータン研究所のカルマ・ウラ所長が仏教国家としての歴史を説明。08年に制定した憲法で「政府は国民のGNHを増進させなければならない」と規定していることなどを紹介した。関西大教授の草郷孝好氏は「国内総生産(GDP)と生活満足度の乖離(かいり)は先進国共通の悩み」とし、「日本がGNH型社会を目指すとすれば、利他の精神とつながり(連帯、協働)を大切にすべきだ」と述べた。
 
 ブータン研究の第一人者である今枝由郎フランス国立科学研究センター教授は日本の仏教について「いま多くの人々が人生に対する充足感を感じていないとすれば、宗教として十分に機能していないのではないか」と問題提起をした。

【伊藤寛幸】



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