野球部、再生へ一歩踏み出す

関西学生野球リーグ

 関大の元硬式野球部員4人が8月から9月にかけて恐喝未遂容疑などで逮捕され、同部は今秋のリーグ戦の参加を辞退、土佐前監督が引責辞任した。事件から2ヶ月がたった今、関大野球部の今を見つめる。

【11月25日 関西大学タイムス=UNN】

 関大野球部といえば、リーグ優勝通算33回(近大に次いでリーグ2位。旧リーグのみでは1位)を誇る名門チーム。昨年のリーグ成績は6大学中、春5位、秋4位。今春は5位という結果に終わったものの、秋の挽回が期待されていた。その最中の事件に「落ちるとこまで落ちた」と永松主将。謹慎期間中は部が大学側に提出した「再建プログラム」を基に学内、学外清掃とリーグ戦の手伝いを行った。

 謹慎後、初の公式試合は11月13日の秋季新人戦の立命戦。1、2年生対象の試合だったが、3年生らは自ら応援へ向かった。試合は負けたものの、木下監督代行は「勝ち負けは関係ない」と話す。試合中、応援に来た3年生から声援が響く。「野次とか茶化しはなく、本当の応援をみんなしていた」(木下監督代行)。

 一番変わったのは「注意をし合える環境ができたこと」と木下監督代行は話す。これまでは選手間、首脳陣と選手同士で意見の交換が行われていなかった。現在、各学年ごとのミーティングと全体ミーティングが週1回行われている。以前は「首脳陣と選手、選手も学年を越えた話し合いはなかった」(永松主将)。学年ごとのミーティングを行うことで、チーム内で意見の共有ができるようになった。

 事件をきっかけに始めたボランティア活動。今では学内と学外の清掃活動が週1回の習慣となっている。学園祭の後夜祭後には学生自ら「掃除します」と清掃活動を行った。その他にも地域の小学生との野球交流会や、ゴミ拾い活動が予定されている。関大野球部は1915年に創部された歴史あるチームだ。しか永松主将は「歴史と伝統は違うんです。伝統は作らないけんもの。僕は清掃活動というボランティアを決まりにして、それを代々受け継いでいくことで伝統にしてほしい」と真剣な眼差しで話す。

 最後に木下監督代行は「社会に出て活躍する人間を育てたい。その中で野球も教えられたら」と話した。

【佐藤礼子】

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