【6・7月号】昼行灯

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 自分に正直に生きていくことほど難しいものはない。日頃それを感じ、日々後悔して生きている気がする▼先日、年下のいとこと遊園地に行った際、メリーゴーランドを見つけた。私は幼少の頃からメリーゴーランドのとりこだ。年がいもなくメリーゴーランドではしゃぐのはさすがに気が進まないが、目に入った以上、乗らなければ気が済まない。半ば無理矢理、いとこを連れメリーゴーランドに乗り込んだ▼そこでふと周囲に目をやると、思っていたより人が多い。とっさに私は、「メリーゴーランドに興味ないけど、いとこに無理矢理乗せられて困っている大学生ですけど何か?」という演技をしてしまった▼そこからのことはよく覚えていない。覚えているのは困った顔をして、やや照れながらいとこの方を向いていたこと。余計な演技に気をとられ、肝心なメリーゴーランドの記憶は何も焼き付いていない▼普段も、ビデオ店で映画を借りる際には「別にディズニー好きじゃないけど頼まれて借りてるだけですが何か?」みたいな演技をし、ラーメン店に行くと、「今日は珍しく1人で食べてますけど何か?」みたいな演技をしながら食事をしている。すると結果的にラーメンの味よりも演技に夢中になってしまう。非常にもったいない▼自分に正直になることはやっぱり難しい。そして私はこのコラムを提出する際にも、必死に書いたくせに「急いで書いたから本気は出してないですけど何か?」みたいな演技をしている。

石田光宏投手 通算30勝

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体育会野球部の石田光宏投手(経・4年)が10月24日、対関西学院大戦で大学通算30勝を達成した。秋季リーグ戦では6勝2敗、防御率は投手トップの0・79をマーク。初のベストナインにも選出された。

 秋季リーグ戦最終節、関学大との1回戦。球場には「石田を勝たせよう」と声を掛け合う選手たちの声が響いた。「『石田に30勝を挙げさせたい』というみんなの気持ちが伝わった」との早瀬監督の言葉通り、打線が奮起し5得点。期待を一身に背負った石田は、安定感抜群の投球で圧巻の6安打完封。25年ぶり、旧リーグを含め10人目となる大学通算30勝を達成し、関西学生野球連盟の記録に名を刻んだ。試合終了とともに、三塁スタンドには「絶対的エース石田光宏。祝30勝 感動をありがとう」と書かれた横断幕が掲げられた。球場じゅうが拍手喝采で偉業を祝福。多くの人から愛されたエースは、笑顔で大学最後のマウンドを後にした。

 「長かったというのが正直なところ」。石田はすがすがしい表情で30勝までの道のりを振り返った。「4年間、大きなけが無く毎シーズン登板できたことが大きい」。けがをしたらそこまでの選手だった、と腹を据え中途半端にだけはならないよう毎試合臨んだ。監督は石田を「中身も含め、総合的な力を持つ良い投手」と評価する。

 1年生の春からリリーフを務め、2年生の春から先発ローテーション入り。3年生の秋には野球部を42年ぶりの明治神宮大会へ導き、最優秀投手賞を受賞した。チームを支える大黒柱として、監督や選手から絶大な信頼を置かれる存在だった。大学ラストシーズンは6勝2敗、防御率0・79をマーク。エースにふさわしい成績を残した。

 卒業後は社会人野球に挑む石田。同リーグでプロ入りを決めた桜井俊貴投手(立命館大)とともにドラフト候補だったが、「まだまだ実力不足」とプロ入りを見送る決意をした。投球にさらなる磨きをかけ、2年後のドラフト1位を目指す。

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試合後の石田(10月24日・わかさスタジアム京都にて 撮影=谷河友紀)

 

 

 

【4月号】人物図鑑vol.11 小池裕也さん

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成人式に行くと、知らない人から『福男の人』と声をかけられた」。そう話すのは今年の福男、小池裕也さん(商・2年)。福男は毎年1月10日にえびす宮総本社・西宮神社で行われる福男選びで決まる。開門と同時に約230メートル離れた本殿を目指して走り、到着した順に3人がその年の福男となる。

スタート地点を決めるくじで1番くじを引き当て、本殿へ2番目に到着。見事2番福の座を勝ち取った。「素直にうれしかった」と話す小池さん。しかし「疲れるので来年は参加したくない」と苦笑した。

関西大学体育会野球部に所属し、昨年の関西学生野球秋季リーグ優勝にも貢献。母校の大阪桐蔭高校では阪神タイガースの藤浪晋太郎投手とチームメイトだったことで大手新聞社にも取り上げられた。

福男として有名になったが、ご利益はまだない。「これからなにかご利益があるとしたら、今年も野球部を神宮球場に出場させてほしい。あと、単位が欲しい」と小池さんは朗らかに話した。

完封で京大を圧倒

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吉川が圧巻の投球で関大を勝利へ導いた。関大は初回、「甘い球をずっと待っていた」という中園の今季初となる右越本塁打で先制。また、3回にも中園の遊ゴロの間に三塁走者の青木が生還し、1点を追加。一方、投球では吉川が本人も「今日は良かった」と振り返る好投を見せた。9回を投げ切り被安打2、無失点で京大打線を全く寄せ付けなかった。

勝利の一方、課題も残る試合だった。関大は2点を取ったものの、4回に京大の投手が内藤に代わって以降無安打。藤田監督も「今日のヒット数ではダメ」と渋い表情で話した。主将の吉川も「ピッチャーが代わってからがひどかった。崩していこうという気持ちがなかった」と今日の打線を振り返った。

これまでの試合を振り返り、藤田監督は「今日はダメだったが、クリーンアップがしっかりしている。得点の取れるチーム構成が出来てきている」と話した。17年ぶりのリーグ優勝へ向け、関大が好調を維持している。

 ●関西学生野球春季リーグ第3節1回戦(4月21日・南港中央野球場)

  1 2 3 4 5 6 7 8 9
関大 1 0 1 0 0 0 0 0 0 2
京大 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

【関大】○吉川−山下
【京大】●冨田、内藤、田中−小野太

攻めきれず、立命に2連敗

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序盤の好機をつかめず連敗を喫した。前日の1回戦では立命先発の徳山を攻略できずに完封負けを喫した。2回戦のこの日も相手は好投手工藤。「接戦を予想していた」と話した藤田監督。何度もあった序盤のチャンスで得点できなかったことが悔やまれる。

1回は二死2、3塁、2回には二死3塁と相手の立ち上がりを攻めるものの、決め手となる一本が出なかった。0−3となった8回にも無死満塁と大きなチャンスを作るも、内野安打と併殺の間の2点にとどまってしまう。藤田監督は「良いあたりが(相手守備の)正面をついてしまったね」と悔やむ。

相手を上回る9安打を放ちながら、残塁8と得点に結びつけることができなかった。春季リーグからチームの課題である「勝ちきれない、あと一本が出ない」ことを克服するにはまだ至ってないようだ。今季最後の次節の京大戦では勝ち負けだけでなく、内容にこだわった試合運びが求められる。

●関西学生野球秋季リーグ第5節2回戦(10月3日・南港中央球場)

  1 2 3 4 5 6 7 8 9
関大 0 0 0 0 0 0 0 2 0 2
立命 0 0 0 0 0 1 2 0 × 3

【関大】●山本−矢野
【立命】○工藤−山村

今季最終戦で京大に完勝

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今季最終戦はきっちり勝利で飾った。先発の4年生の秋本はテンポの良い投球で京大打線を打ち取っていく。6回までを投げて8奪三振、四死球0のほぼ完璧な投球。打っても3回に二死満塁から走者一掃の適時二塁打を放ち、京大を突き放す。7・8回からは吉田雅、9回は坪内がそれぞれ3人で攻撃を打ち取り、パーフェクトリリーフ。完封リレーでいい形で今季を終えた。

今季の関大は接戦まで持ち込むも、あと一本、あと一歩で負けてしまうシーンがよく見られた。今季初戦の立命戦では延長11回で敗れ、第3節の近大戦では失策、四死球での自滅で敗戦。次の同志社戦では接戦をものにしたが、関学戦では逆転負けで勝ち点を落とした。「決めるところで決めきれなかった」と藤田監督は今季を振り返る。

今季を振り返ると、5勝7敗勝ち点2と5位に甘んじた関大。そんな中でも投手の寺本成の成長は収穫だ。今季途中から先発に定着し、通算10試合に登板(先発は5試合)。正確なコントロールで大崩れせず、先発として計算できる投手になった。また「チームとしては主将の小林の存在が大きかった」と藤田監督。「苦しいチーム事情の中、チームを引っ張ってくれた」と主将で4番の重責を担った小林龍をねぎらった。

 ●関西学生野球春季リーグ第7節2回戦(5月23日・皇子山球場)

  1 2 3 4 5 6 7 8 9
京大(6位) 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
関大(5位) 0 3 3 0 0 0 0 0 X 6

【関大】◯秋本、吉田雅、坪内−矢野
【京大】●橋本、小野輝、田中英、平井−久保津

2番青山が一閃、京大を下す

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「形は出来てるけど返せない」藤田監督の顔は険しかった。関大は1回に小林龍の適時打で1点を先制し、なおも一死満塁と追加点の好機が続くが、後続の打者が凡退。この回1点で攻撃が終了してしまう。1回以降も走者は出すものの、あと1本がでない関大打線。延長10回までに放った安打は6。3回、8回を除いては得点圏まで走者を進めるものの、好機を生かせず得点を奪うことができない。

一方、走者を背負いながらも1点のリードをなんとか守ってきた関大先発の寺本成だが5回に京大打線につかまってしまう。二死1塁から盗塁と安打で走者1、3塁とされ続く打者杉原に中前適時打を浴び同点に追いつかれてしまう。

それでも、1−1の同点で迎えた延長11回。二死3塁と1打勝ち超しの好機で打者は青山。「自分が決める」と強い思いを持って迎えた打席。放った打球は右への適時2塁打。ようやく打線がつながり1点を奪う。この後、奥村にも適時打が生まれ、この回2点を奪った関大が3−1で京大に競り勝った。

今節でリーグ戦を終える関大。優勝の可能性は無いものの、「秋への過程だと思ってしっかりやっていきたい。」と青山は最終戦への意気込みを力強く話した。

●関西学生野球春季リーグ第7節1回戦(5月21日・皇子山球場)

  1 2 3 4 5 6 7 8 9   10   11
関大(5位) 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0   2   3
京大(6位) 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0   0   1

【関大】寺本成、◯吉川−矢野
【京大】内藤、●山敷−新実