【特集第1幕】「自然観察入門」通し知る 岡田山から学ぶ自然

 2010年に野㟢(のざき)玲児教授(環境・バイオサイエンス学科)が行った岡田山の自然環境についての調査で、天然林と庭園緑地を合わせるとキャンパス全体のおよそ半分が緑地であることが分かっている。豊かな自然のなか、身近に落ちている木の実や飛来する鳥からでも、自然を学ぶヒントがある。
 Sc131の「自然観察入門」では、野㟢教授の指導のもと、野外で実際の岡田山の自然を体験できる。キャンパスの自然観察を通して、生物や生態系について学ぶ授業だ。
 後期授業のテーマの一つはドングリ。野㟢教授は「日本の森はドングリのなる木でできているといえる」と話す。ドングリの実がなるシイ、カシ、ナラの木は、日本の森のどこにでも生育しているという。
 岡田山に落ちているドングリは主に4種類。それぞれ形に特徴があり、味に違いがある。渋みのもととなる成分のタンニンなどが少ないのは、実の大半を殻で覆われたシイのドングリ。野㟢教授によると、生栗のような味がするという。
 緑を求めて、岡田山には多くの鳥類もやってくる。これまでに確認されている種類は約90種。中には絶滅危惧種が3種、準絶滅危惧種が4種いるなど、環境省のレッドリストに掲載される鳥類も。野鳥の餌となる植物の種類が豊富なため、越冬地や渡り鳥の中継地として降り立つ鳥も多い。
 フクロウも冬の本学にしばしば飛来する。昼間にカラスが集まり普段より大きな声で鳴いて、フクロウを威嚇していることがまれにあるという。野㟢教授は「カラスは意味なくフクロウをいじめているわけではない。夜は両者の立場が逆転して、フクロウがカラスを食べる」と話す。