豊中キャンパスでいちょう祭第1日目が開かれた。メインストリートでは、部活やサークルの学生らが36の模擬店を出店。メインステージではクラブ演舞やアカペラライブが行われた。晴天の中多くの学生や家族が来場し、キャンパスは終始活気に溢れていた。
【4月30日 大阪大学POST=UNN】

いちょう祭の参加者で賑わうメインストリート(4月30日・阪大豊中キャンパス、撮影=中村翔)
メインストリートは、学祭開始の午前10時を皮切りに模擬店を出店している学生や、来場者でごった返した。浴衣や着ぐるみを着て宣伝する学生も多く、サークルオリエンテーションでの雨の鬱憤を晴らすように、学生らは大きな声で売り物の宣伝を行った。猿の着ぐるみを着て人一倍焼き鳥を宣伝したのは弓道部の学生3 人だ。弓道部では1年生が猿の着ぐるみ1着を交代で着ながら、宣伝するのが伝統。すべてはお客さんを引き込むために恥は捨てる。3人は「最初に友達に出会った瞬間にふっきれた」と笑う。でも「子ども達に『かわいい』と声をかけてもらえるのがうれしい」と満足げな3人。弓道部の隣りと向かいのサークルも同じく焼き鳥を売っている。1日目を終え、さるの着ぐるみ効果もあるのか、売り上げは上々だ。
メインステージでは、正午から1時間、軽音楽部SWINGのThe New Wave Jazz Orchestraがジャズを数曲披露した。その後、応援団演舞、クラブ演舞が行われ、徐々にステージ前で足を止める来場者が増えていった。そして、午後5時からのアカペラステージでは来場者がステージ前を埋め尽くし、日が沈んでいく中、アカペラバンド7組が迫力のある歌声を披露し、来場者はそれに手拍子で答えた。
メインステージの企画・運営をし、校舎内の展示会などを取りまとめたのは大阪大学中央実行委員会だ。新入生を含めた約70人のメンバーは4月から週に1度のミーティングに加え、参加団体を対象とするガイダンスなどを行ってきた。委員長の吉田友祐さん(工・3年)は、学祭の盛況ぶりに対し「天気が良くて、お客さんの出が良かった。今まで忙しかったけど、人が来てくれるとうれしい」と話す。いちょう祭第2日目の天気予報はあいにくの悪天候だが、「明日も晴れてほしい」と吉田さん。メインステージの上には白いポリ袋で作られた巨大テルテル坊主が飾られていた。【中村翔】
写真部 メンバー一新で臨む展示会
いちょう祭期間、写真部は展示会H.P.C photo exhibition 2007を共通教育C棟のC204で開いている。今年の3月に新4年生が引退したため、新3年生が主体となる始めての展示会だ。部員も一新したことから、今回はカラー写真を多く含む計23点が展示されている。【4月30日現在 大阪大学POST=UNN】
展示写真に見入る学生ら(4月30日・豊中キャンパス共通教育C棟、撮影=中村翔)
計5点を展示した麦谷隆之さん(工・3年)は世界の穴あっち側、世界の穴こっち側と称し、街中にある穴からの風景写真2枚を表裏となるよう重ね合わせ、世界のあっち側、こっち側として表現した。
展示会では感心しながら配られたアンケート用紙に書き込む学生の姿が多く見られた。来場した理学部2年の男子学生は「セッティングもしっかりしてあって、きれいだった。色が鮮やかだった『朱な』が一番目立っていた」と写真展を堪能した様子だった。
The New Wave Jazz Orchestra 新入生へアピール

ソロでは会場は大いに盛り上がった(4月30日・阪大豊中キャンパスメインステージ、撮影=斉藤徹也)
「宣伝ライブ」と銘打たれたパフォーマンスはアップテンポな曲を中心に進んでいった。「なるべく盛り上がる曲を演奏して、知名度をアップさせたい」とMCを務めた橋本利恵さん(人科・4)は話す。曲と曲の間には橋本さんが笑いを交えたトークで場を盛り上げた。ソロの部分ではソロを演奏し終わると自然と拍手が起こるなどライブは好評の内に終了した。
「屋外のステージは開放感があって気持ちよかった」。演奏終了後、橋本さんは笑顔で話す。「いちょう祭は好きなことができる。決まったフレーズのニュアンスを雰囲気に合わせて変えてた」とお客さんだけでなく自分たちもいちょう祭を楽しんでいたという。ただし、本業ではないMCについては「どうでしたか?」と、できが不安な様子。MCを楽しむ余裕はなかったようだ。
ジャグリングサークルPatio 「人前でやって喜ばせたい」

普段、共通教育A棟横の広場でジャグリングの練習をしているのを見たことがある人もいるだろう。いちょう祭はPatioのメンバーにとってはその成果を披露する場だ。部長の藤尾俊輔さん(基・3)は「緊張はする。イメージ通りにいかないとショックだけど、うまくいったり、拍手をもらうとやみつきになる」という。それが日々の練習の糧となっているのかもしれない。
ジャグリングは音楽に合わせて進行していく。最初は簡単な技を披露する。しかし徐々に難しい技になってくると観客の目は釘付けになる。難しい技が成功すると大きな拍手とどよめきが沸き起こった。これが部員たちが求めていたものだ。「いろんな人が足を止めてくれるからやりやすい。拍手を素直にしてくれる」と藤尾さんは満足げに話した。
アカペラサークルInspiritual voices 最終ステージで観客と一体に

「ライブ開始早々会場は一体となった」
トップバッターを務めたのはユメイロ。出演前、「お客さんを集めたい」とメンバーの伊勢田早織さん(文・2年)は意気込むも緊張はなく「ステージを楽しめれば」と余裕の表情を見せた。ライブ開始前には観客がステージ前を埋め尽くした。そんな絶好の条件の中、男子学生4人、女子学生2人のユメイロは、「多くのお客さんに盛り上がってもらうために選んだ」というELTの「スイミー」を勢いよく歌い上げた。その勢いに観客は気圧されることなく手拍子で答え、会場はライブ開始早々一体となった。その後もドリームズカムトゥルーの「うれしい、楽しい、大好き」など他2曲をテンポ良く歌い、次に繋いだ。
後続のバンドもバラードや洋楽、JPOPなどそれぞれ特色のある楽曲を披露し、2時間にわたるライブは、沈みゆく夕日を尻目に、冷めやらぬ熱気の中終演した。
ライブ終了後、ユメイロの田垣晋吾さん(工・4年)は「手拍子してくれたのがうれしかった。テンションが上がりましたよ」と興奮気味に語った。友達のアカペラを見に来たという大阪樟蔭大2年の女子学生2人は「迫力があってうまかった。知らない曲でも引き込まれた」とアカペラに魅了された様子。ライブでの興奮はいちょう祭第2日目に持ち越される。
ナノの世界にそうナノか CSCD、オープンラボツアー開催

電子線露光装置の説明を聞く参加者ら。空気の汚染を防ぐため、白衣を着用
ツアーでは参加者3人に対し、CSCDの教員1人、データハンダイプロジェクトのメンバー1人が案内役として帯同する。いちょう祭第1日目には2グループが豊中キャンパス、1グループが吹田キャンパスでそれぞれ4つの開放施設を巡った。CSCDの平川秀幸助教授が引率するグループは、豊中キャンパスで電子顕微鏡や卓球ロボットを扱う研究室などを見て回った。
ナノサイエンス・ナノテクノロジー機構は基礎工学部で「ナノって何?」と称し、電子顕微鏡や電子線発生装置など4点を公開した。市川聡特任助教授は電子顕微鏡で見える画像について、原子の格子模型を使用してわかりやすく説明した。電子顕微鏡は物質を原子レベルで観察できる。市川さんが「豊中キャンパスは、岩盤が弱いため、中央環状線の車が通るだけで、(振動が伝わり)正確に観測できなくなる」と日ごろの苦労を語るとツアー参加者からは思わず「へえ〜」と驚きの声が漏れた。
人間からロボットへの技能伝達を研究する基礎工学部の宮崎研究室は、人間の卓球技術をロボットに習得させることに成功した。実演で、ロボットが高さや落下位置が不規則な玉を打ち返すたびに、参加者からの「おー」という歓声が沸いた。
両親2人とツアーに参加した大学院理学研究科1年の男子学生は「今までは自分の研究分野以外はどんな研究をしているのか全然わからなかった。でも他の学部がどんなことをしているのかが知れてよかった」と話す。このツアーの目的は「阪大のサイエンスや技術がどのように自分達に結びついているのかを知ってもらうこと」と平川助教授。CSCDの思わくは的中したようだ。









