大阪大学日本酒サークルの学生らが北庄司酒造店と提携して開発を進めているのがオリジナル日本酒「hajime」だ。コンセプト立案から、デザイン、販売まで一貫して携わる。
 開発のきっかけが訪れたのは昨春の学祭「いちょう祭」。試飲会のアンケートで甘みがあって低アルコールの日本酒が阪大生に人気ということが分かった直後に、酒造体験で関わりのあった泉佐野の老舗・北庄司酒造店から知らせを受けた。「今年仕込んだお酒がまさにその味わいになっている」。同サークルのコンセプト「初めて飲む人においしい日本酒を」を体現するためにも「自分たちでお酒を造りたいと思っていた」(代表・小山晴己さん(経・3年))という意向と一致し、今年6月中旬より共同開発の運びとなった。
 この開発には「大学生の日本酒に対するイメージを変えたい」という思いがあった。いちょう祭のアンケートでも若年層で日本酒を飲む割合は少なく、副代表の古田賀子(のりこ)さん(工・4年)は居酒屋などでは「酔うため」の日本酒が多数で、伝統的な特定名称酒を飲む機会が少ないことが原因と分析。「おいしい日本酒を自分たちだけで楽しむのはもったいない。日本酒を飲んだことがない人にもその魅力を伝え、一緒に楽しみたい」という思いがオリジナル酒の制作に繋がった。小山さんも「話せば分かるっていうように、飲めば分かる」としつつも「どうやったら飲んでもらえるのかが、一番難しい」と、日本酒が好きになるきっかけになることを目指している。
 7月にはプロトタイプが完成した。最終工程の加水でアルコール調整する際には一般的な日本酒が16度前後の中、女性にも飲みやすい低アルコールの14.5度に決定した。名前は「hajime」。同サークルのコンセプトの「初め(hajime)て」と掛けている。18~20日には浅野日本酒店(大阪市北区)、25日には居酒屋・奥処庵(おくどあん、同市都島区)でそれぞれ先行販売を行ったが、いずれも予想を上回る売れ行きだった。
 浅野日本酒店など一般の店舗での販売も今後行われる予定で現在はパッケージなどをデザイン・制作中。留学生にも阪大のお土産として手に取ってもらえるよう、これまでの日本酒とは一風違ったワインボトルのような形も構想している。