メインストリートに軒を連ね、大学祭を盛り上げる模擬店。さまざまな団体が企画しているが、数万円から10万円ほどの利益を目当てに出店権の売買が横行している。

 出店権はWeb登録により先着順で決まり、一つの団体が出店できる模擬店は1店舗のみ。しかし、サークルA(仮称)は20人ほどの部員が別名義で登録することで複数当選し、余分な出店権を他団体に売却している。売却額は出店権一つにつき約10万円。学祭期間中に合計20万円ほどの売上げが見込めるため、買う側にとっても確実な利益があるという。

 サークルB(仮称)も、出店権を複数獲得する手段はAと同じだ。Bに所属する3年生によると出店権の売買は恒例化し、団体同士で売買し合う「お得意様」もいる。

 7月前半にWeb登録を行い、大学祭中央実行委員会(中実)に企画団体として参加誓約書を7月末に提出。連絡や値段交渉などの取引を契約書提出までに済ませ、大学祭中央実行委員会に名義人や団体名の矛盾が分からないようにしているという。

 一方、出店権を買えなかった学生もいる。理学部4年の男子学生は、Web登録で出店権を獲得できなかったことをTwitterに投稿したところ、見知らぬ個人アカウントから「出店権を買わないか」とダイレクトメッセージが届いた。値段交渉を始めたが、相手の提示した売値の7万円を捻出できず、出店を諦めることになった。男子学生は「(出店権を買うのは)違反行為だとわかっていたが、大学生活の思い出を作りたかった」と振り返った。