この秋、モラトリアムを満喫した学生がいた。「留年してよかった」。

 コスプレアニソンバンド「留年王誕生!—集大成神話ヴァージョン—(以下、留年王)」が今年のまちかね祭を最後に解散した。留年王は阪大7年目のボーカル芳中宗一郎さん(基工・4年)率いる7人組バンド。2012年に結成し、阪大での単独ライブは今回が1年ぶり3回目。

 芳中さんの就活終了をはじめメンバーの卒業が次々と決まったため解散を決断。「来年は後輩が再履王や除籍王をやってくれたら」と芳中さん。留年については「周囲の印象は必ずしも良くはないが、学生生活を満喫できた」。不利と思われがちな留年だが、7年の経験が功を奏したのか、就職活動も特に苦労はなかったという。「うらやましい行動力」「宝くじが当たったら私も留年したい」と一部のメンバーも口々に留年生活をうらやむ。

 ようやく卒業を控えた26歳の阪大生は、在学生に向けて語る。「悔いのない学生生活を」。