「『ぼっち』の会」という名前の催しを聞いたことはあるだろうか。大学で友達ができずつらい思いを抱えている学生を支援する試みで、企画・実行しているのは大阪大学の学生生活支援ユニットで活動する学生スタッフだ。「『ぼっち』の会」とはどのようなものなのか、そして大学生の「ぼっち」についてどう考えているのか。学生スタッフの西王地(さいおうじ)真さん(経済・3年)、山本健詞さん(法・3年)にインタビューを行った。

 豊中学生交流棟で6月23日に開催された「『ぼっち』の会」。「1人ずつ孤独感に関することについて好きなだけ話す」という内容に、「順番の人以外は静かに聞き、話の途中でコメントはしない」、「参加者はここで聞いたことを他人に話さない」というルール。謎めいた雰囲気すら感じられるが、「参加者が安心して思いのうちを明かせることが必要」と西王地さんは会の意義を説明する。「大学で『ぼっち』になると、キャンパス内を歩いていても誰が『ぼっち』なのか分かりづらく、自分だけなのではないかと思ってしまう。同じ境遇の人同士が集まることで初めて、1人ではないと分かる」。

 西王地さん自身は司会をするが、アドバイス等はしない。悩む人に上からの目線で対策を教えることではなく、フラットな関係を作ることが目的だからだ。参加者については、「友達が欲しくてつらい人」と「『ぼっち』でいいと考えている人」のどちらでも構わないという。

 23日の会は3回目の開催で、8人が参加した。全員の話が終わった後には、可能であれば各々対話ができるよう工夫しており、23日も参加者間で話し合う場面があった。「(話が)活発で、いい開催だった」と西王地さんは振り返る。
現在は支援する立場の西王地さん自身、大学入学時は同じ苦しみを抱えていた。友達ができず、なぜなのか考えていく中で高校と大学の大きな違いに気付いた。高校なら集団でいることが苦手な人同士で自然に友達になることがあったが、大学ではそれが難しくなる。そこで「そのための場を作らなくてはいけない」と一昨年9月から孤独感を抱える学生たちを結びつける活動を始めていた。そんな中、「『ぼっち』の自助グループを作りたい」という別のスタッフのアイデアに西王地さんが賛同し、「『ぼっち』の会」が実現した。

 西王地さんは「『ぼっち』だからといって悪いと感じる必要はない。見下す人に対して卑屈にならなくたっていい」と、孤独感に苦しむ当事者へメッセージを送る。さらに「ぼっち」でない学生に対しても、「偏見を持つ人には理解をしてほしい。(大学生活には)いろんな過ごし方があっていいのではないか」と訴えた。山本さんは「つらさを感じるならぜひ利用してほしい。悩み続けて休学・退学なんてしたらもったいない」と呼びかけた。

 次回の開催を7月14日に予定している。

(開催のお知らせをKOANで掲示中。「ぼっち」の会に関する詳しい情報はKOANの掲示を参照。)