地震による主な阪大の被害状況

 6月18日午前に発生した大阪府北部を震源とする地震で、大阪大箕面キャンパスのある箕面市などで震度6弱を観測した。阪大の各キャンパスの建物などにも被害が出ている。

 6月27日の阪大の公式発表によると、学生や教職員など合わせて79人が負傷した。さらに、施設や設備への被害も数多く確認された。階段の一部崩落や壁のひび割れ、ガラス破損のほか、エレベーターも一時使用停止になった。

 総合図書館では、壁にひびが入ったほか、床に段差が生じた。また、6万冊以上の本が棚から落下し、把握できているだけでも100冊以上の本について、専門業者に修理を依頼する予定。4館ある付属図書館のうち、外国学図書館は通常通り開館しているが、総合・生命科学・理工学の3館については、7月2日現在全面開館していない。

 吹田キャンパスの超高圧電子顕微鏡センターでは、同センターに設置された「物質・生命科学超高圧電子顕微鏡」と「300万ボルト超高圧電子顕微鏡」の2台の電子顕微鏡の内部が破損した。同センターによると、電子顕微鏡は部品を完全に固定せず隙間を設けることで、外部からの振動を除去しているため、地震対策はできなかったという。復旧については「1年間程度は必要かもしれない」としている。

 阪大は地震による被害を把握するため、地震発生日の6月18日に災害対策本部を設置している。

休講情報 SNSで混乱も 箕面キャンパス3日間休講

阪大の授業休講を巡る動き

 阪大は最大震度6弱の地震が発生した18日から翌日の19日までを全面休講とした。20日から豊中・吹田両キャンパスの多くの学部・研究科で授業を再開したが、箕面キャンパスで行われる授業は、大雨の影響で箕面市の一部地域に避難勧告が出たため終日休講となった。

 20日午後には「22日までの箕面キャンパス開講の授業が、地震と土砂災害の危険があり休講になる」という情報が会員制交流サイト(SNS)で流れたが、その後KOANの掲示板で21日以降の授業再開が発表された。

 掲示の中で「すでに災害に伴う危険回避のための休講措置に関する連絡があったかもしれないが、避難勧告が解除される前の時点での判断結果を反映したもの。事態が急に変わりご迷惑をおかけすることを深くおわび申し上げる」とした。

「早く帰りたい」 帰宅難民の阪大生

 ある女子学生(医保・1年)は、阪急岡町駅の近くを走行中の電車内で地震に遭った。高架上で停止した車内でおよそ30分間、余震におびえた。その後、50分かけ豊中キャンパスへ徒歩で向かったが、家に帰れず、友人宅で運転再開を待った。その当時を「早く帰りたい気持ちでいっぱいだった」と振り返る。

 阪大の対応については、地震が起こった週の欠席を公欠扱いにする連絡が遅かったことが最も納得いかないという。「安全を確保するためにもっと早く連絡するべきだったと思う」と話した。

地震当日に号外配信

 6月18日に発生した地震を受けて、大阪大学POST通信社は電子号外を製作し公式ウェブサイトやツイッターで配信した。また、100枚発行し総合図書館や図書館下食堂に設置した。

 【植木凜、田中穂乃香、山本秀明】

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