原田教授らは、「ホスト」と「ゲスト」の、2種類のゲルを作成。水を張った容器の上で2種類のゲルを振動させると、数ミリ四方の大きさのゲルは1ヶ所に集合した。この反応は、両方のゲルの表面の分子どうしがお互いの形を見分けあう「分子認識」というメカニズムによって結合することにより起こる。「分子認識」は人体内の様々な化学反応の基本になっているシステムで、人の目に見えないミクロの世界では一般的に行われているが、目に見える大きさの物体に応用されたのは今回が初めて。

 いったん1ヶ所に集まったゲルに紫外線を当てて振動させるとバラバラになったが、その後可視光線を当てて振動させたら、再びゲルは集合した。これは、紫外線によってゲストがホストに結合しない構造に変わり、可視光線によってゲストの構造が元に戻ったために起こったと考えられる。

 また、紫外線によって形の変わったゲストを認識する、別のホストを加えて実験すると、ゲストは当てる光の種類によってつながるホストを変えるようにふるまった。この特性を応用すれば、必要に応じて光で様々な材料を組み立て、解体することができるようになると期待される。