同シンポは震災発生直後に鷲田清一総長が発案。21世紀懐徳堂を中心に各研究科に呼びかけ、実現に至った。
冒頭の挨拶で鷲田総長は「阪神・淡路大震災時、人々の支援がどれだけ励みになったか。復興へ向けて関西からメッセージを送りたい」と話した。
シンポジウムは2部構成で進行し、第1部では地震や東京電力福島第一原子力発電所事故が起こった原因や今後の経過について講演が行われた。工学研究科の山口彰教授は福島第一原発事故について「地震の揺れは設計段階の基準値程度だったが津波で電源が喪失した」と事故原因を分析し、今回の震災について「地震や原子力やインフラといったすべてのことが別々ではなく繋がっているということを実感した」と話した。
第2部では人間科学研究科の渥美公秀教授が「被災者の中で親類などを頼れる人とそうでない人の格差が広がってきている」と被災地の様子を報告。更に「迷惑がかかるからと言ってボランティアに行かないのは間違い。ただ被災者に寄り添い、話を聴くことだけでも大切。阪大生にとって、もう一つの社会を知るきっかけになる」とボランティア活動に参加する意義を強調。また、会場からは関西から被災地を支援する方法について質問も多く出された。コミュニケーションデザイン・センターの森栗茂一教授は「家庭や大学生協で被災地の食品を食べることも支援につながる」と話した。
阪大では、今後も府民や市民に専門的な情報を提供する場をシンポジウムを開催したりHPを開設したりして提供していく予定だという。