スウェーデン王立科学アカデミーは1月12日、坂口志文・大阪大免疫学フロンティア研究センター特任教授ら3人に、今年のクラフォード賞を贈ると発表した。坂口氏は、免疫が過剰に働くのを抑制する「制御性T細胞」を発見し、関連する遺伝子を突き止めたことなど、関節炎分野での成果を評価された。

 他の2人は米研究機関に所属するフレッド・ラムスデル氏とアレクサンダー・ルデンスキー氏。授賞式は5月18日にストックホルムで。賞金600万スウェーデンクローナ(約7700万円)は受賞者3人で分ける。

 日本人の受賞は4人目で、阪大関係では岸本忠三元総長と平野俊夫前総長に続き3人目。坂口氏は阪大の公式ウェブサイト上で「今回の受賞を励みに、今後も研究に精進したい」とコメントを発表した。制御性T細胞に関連する研究は、関節リウマチや1型糖尿病などの自己免疫疾患や、がんの新たな治療法の確立につながると注目されている。

 坂口氏は、1976年に京都大医学部を卒業。その後、京大再生医科学研究所長などを経て、2011年から阪大免疫学フロンティア研究センター教授に。現在は同研究センターで特任教授として研究を続けている。15年には、医学分野で顕著な貢献をした研究者に贈られるカナダのガードナー国際賞を受賞し、ノーベル医学生理学賞の有力候補としても名前が挙がっている。

 クラフォード賞は、スウェーデンの実業家で、人工透析の機器を商品化したホルガー・クラフォード夫妻が1980年に創設した。天文学・数学、地球科学、生命科学、関節炎に関する基礎研究のうち、毎年1分野から受賞者が選ばれる。