大阪大外国語学部の学生が普段学ぶ外国語を使って演じる「語劇祭2016」が、26、27日の2日間、箕面キャンパスの研究講義棟A棟の416教室で開かれている。語劇祭は外国語学部の前身、大阪外国語大学時代から続く伝統のある行事。今年は15の専攻が、自作の小道具などを交えながら演技を披露する。日本語字幕もプロジェクターで舞台の両側に投影され、多くの人が気軽に楽しめるようになっている。

 アラビア語専攻は、シリア人劇作家が1977年に発表した「王は王だ」を上演した。ストーリーは退屈した王が宰相とともに、庶民の服装で庶民の家を訪ねるゲームの場面から始まる。その庶民は後日、王宮で衣装とベッドを譲り渡され、王として振る舞うようになった。立場の変化に困惑した登場人物らのアイデンティティーは崩れ、各人の人生は混乱していく。

 アラビア語専攻の出演者は、エジプト人の特任准教授に録音してもらったCDを使ったり、専攻の先輩に指導を受けたりして練習した。王役として出演した牧野正尚さん(外・1年)は「習っていない単語や文法事項が多く、せりふを間違えずに言えるか不安だったけれど、本番は成功してよかった」と振り返った。

 他にも、デンマーク語専攻は日本の昔話「ももたろう」を北欧風にアレンジして演じ、ベトナム語専攻は笛と太鼓での生演奏を取り入れ「海上の神殿」を披露した。

 主催した実行委員会の志智太郎さん(外・4年)は、語劇祭を「授業以外ではほとんど使わない言語で、観衆に物語を伝える経験ができる貴重な機会」と話す。

 語劇祭は明日27日も行われ、ハンガリー語専攻や中国語専攻などがそれぞれ出演する予定だ。