大阪大生協がウェブサイト上で運営している「ひとことカード」。阪大生協のサービスや商品に対する組合員の生の声を聞く目的で設置しているものだ。しかし8月6日からの3日間で阪大生協に無関係な投稿が多数寄せられ、生協は計21件の投稿を削除した。

 一連の削除の発端となったのは、8月6日に寄せられた一つの投稿。図書館下食堂に設置されていた、特定団体を批判する内容のビラの撤去を求める内容だったという。ところが、ビラそのものではなくビラで言及された団体自体に問題があるとする投稿が寄せられ、ひとことカード上での議論に発展した。

 投稿には、阪大生協とは無関係な内容や一部の団体・人物に対する誹謗(ひぼう)中傷が含まれていたことから、生協は削除を決定。今回の出来事の発端となった投稿については、生協と全く無関係というわけではないものの生協の運営上、管轄ではないと判断され、削除されることとなった。

 これまでも生協に関係のない投稿は削除対象だったが、実際に投稿の削除にまで至るのはまれなことだという。また、今までにも阪大生協に対する厳しい意見が寄せられることなどはあったものの、中傷を含む投稿はほとんどなかった。

 以前は紙に書き込む形で運用されていたひとことカード。ウェブサイト上での運営となり、過去の投稿までさかのぼって一度に見られる利便性や投稿のしやすさといった利点は得られたが、リスク管理が問題になってしまった。生協の担当者は「(現在のひとことカードは)悪意ある投稿が書き込まれないという前提になっている」と、現在のシステムの問題点について懸念を口にする。

 阪大生協が組合員の声を直接聞くことができる機会は少なく、ひとことカードを廃止してしまうと年1度の総代会など限られた場が残るのみ。生協としてもひとことカードを組合員の意見を聞く貴重なツールとして位置付け、廃止する予定はないという。今回の騒動を受け、寄せられた投稿を反映する前にいったん担当者が確認し、回答を添えた上で公開するなどの改善案も構想中だが、導入に至るかは未定だ。

 担当者は利用者に向け「ひとことカードの趣旨を理解し、他者を害さないよう良識を持って投稿してほしい」と呼び掛けた。