大阪大附属図書館での購読雑誌数の減少が止まらない。昨年4月には一部の大手出版社との包括契約が中止となったことで多くの電子ジャーナルが購読打ち切りとなった。また、今年1月の予算削減を受け外国学図書館は購読雑誌数の削減を決めている。附属図書館は今、窮地に立っている。

▶︎予算不足深刻に
 外国学図書館における雑誌購読の大幅取りやめにより、学内で波紋が広がっている。1月に外国学図書館の予算の大幅削減が決定。外国学図書館は新刊の購入ができなくなると判断し、2階に置いていた和雑誌の一部について2016年度末での購読中止に踏み切った。
 購読中止の基準には、2月に行った教員へのアンケートと各雑誌の利用状況、ウェブ上で閲覧できるかどうか、また内容の地域性や専門性の高さも考慮に入れた。結果、広範囲の専門分野にまたがる内容のものは残し、「週刊東洋経済」「英文学研究」など70誌ほどが購読打ち切りとなった。2016年度購読に向け、洋雑誌もいくつか購読中止にすることを検討している。今後に向けて現在マイハンダイでは、外国学図書館にどの雑誌を残してほしいかのアンケートを取っている(7月18日まで)。購読を取りやめた雑誌の復活もあり得るが、アンケートの結果が全て雑誌選定に反映されるわけではない。
 購読中止となった雑誌の一覧が館内に張り出された際には、すぐさまウェブ上で反発の声が挙がった。図書館関係者は「年々の予算削減を受け、大学側へ予算増加を要請したり、節電で経費削減を試みたりと図書館のサービス(の質)を落とさないよう努めている」と理解と協力を求めている。

▶︎数理最適化用い 削減阻止を期待
 情報科学研究科の梅谷俊治准教授は、数理最適化と呼ばれる手法を用いた電子ジャーナル購読計画の作成を提案している。昨年4月、多くの電子ジャーナルが購読打ち切りとなったことを受け、数理最適化を用いて購読計画案を改善できるのではないかと考えたのが研究の動機だ。
 購読計画の作成過程を数学的に定式化し、コンピューターで計算。ダウンロード可能数を増やし、分野ごとの偏りを大幅に改善する購読計画を作成した。購読計画の検討に要する手間の削減も期待できる。
 しかし、梅谷准教授の提案した手法は予算そのものを増やすものではない。外国学図書館の雑誌購読中止については「雑誌価格の高騰と図書予算の減少が続く現状において、(本手法を適用していても)雑誌購読中止を押しとどめることは不可能であったと思う」とした。