「2億kWh」。大阪大が1年間で消費する電力の総計だ。電気料金の値上げが叫ばれている昨今、「1kWhの単価が1円上がれば、年間予算は2億円膨らむ」と大阪大環境・エネルギー管理課の職員は話す。阪大の節電への取り組みを追った。

 「節電法概論Ⅰ」と書かれた、ワニ博士のポスター(右図)。企画したのは、阪大における省エネの「旗振り役」環境・エネルギー管理部だ。

 阪大は大阪府下の事業所の中でも非常に多くのCO2を排出している。排出事業者として社会的責任を果たさなければ、との思いから2011年に環境・エネルギー管理部は誕生した。以来、実効性・継続性のある取り組みを推進してきた。

 毎年、「大阪大学節電・省エネ計画」を立案し、具体的な節電方法を策定している。また、夏と冬には意匠を凝らしたポスターを企画し、今年は節電ステッカーも制作した。教室の電気スイッチやエアコンの操作部に貼られ、ワニ博士が節電を呼びかける。

 「大阪大学節電・省エネ計画」に基づいて、全学教育推進機構では独自の取り組みを制定し、照明の間引きや消灯、エアコンの設定温度規制などを実施している。

 今年度、同機構では共通教育A棟、B棟、C棟の廊下を午前9時から午後5時までの間消灯とした。さらに教室内部の節電も進めるべく、授業終了後に照明やエアコンが付いたままになっていないか、事務職員が点検した。他の取り組みも併せて、機構では今年度7月分電力使用量を、昨年度同月と比べておよそ17%削減している。

 電気料金の上昇傾向は続き、省エネの必要性は増す一方だ。今後も阪大の「節電(たたかい)」は続く。

節電法概論Ⅰ ネットアップ用
「節電法概論Ⅰ」のポスター(提供=環境・エネルギー管理部)