「年内にはある方向性を」
阪大との統合問題に学長が言及
     阪大との統合協議が双方の情報交換から具体的な条件の提案まで進んでいることがわかった。連絡協議会は3月8日で10回を数え、いよいよ議論は本格化する。是永学長は「(統合の時期は)予測はつかない」と明言を避けたが、「年内にはある一定の方向性を出したい」と意欲を見せた。【3月18日 大阪外大新聞=UNN】

     両大学は11月に「両大学の核を残しつつ、両大学の資源を結集して、1ないしは2つの新しい組織(学部・研究科)を創設することの検討」、「言語教育.研究の融合の検討」、「再編・統合した場合の新しい大学の構造についての検討」の3点で議論を深めることを確認。
     その後は「両大学の核は何か」つまり譲れないポイントは何か双方理解しあう「情報の共有化」が交渉の中心だった。この中で大阪外大は「24言語の4年一貫教育」と「大学院での言語を基底とする地域研究」という「外大の核」を説明。阪大側の大方の理解を得た。
     その上で、双方からの具体的な提案に議論の軸が移った。具体的な提案内容について松田副学長は「協議の最中なので公表をひかえさせていただきたい。一定の結論が出てから公表します」と、ある段階ごとに知らせるとした。「文字どおり交渉が始まった」と副学長。今は「(両大学の提案を)つき合わせている」という。
     是永学長は、「今は実りある協議をして、成案を得ることを目的にしている」と、積極的な姿勢を示した。また統合のメリットについて、「学生にとっても授業科目のバリエーションが増え、他の学生との交流も増える」と話している。

    〈これまでの経緯〉
     連絡協議会は法人化後の達成目標の中期計画・中期目標をもとに昨年5月に設置され、3月8日まで計10回実施されてきた。当初は阪大側の統合へ向けた態度が明確でなかったが、7月末に宮原総長が外大の教育研究評議会を訪問。「過去を水に流して」白紙から協議に取り組むと前向きな姿勢を示した。このことで「統合の可能性を探る」協議がスタートした。
     協議の中では「理想論を話し合っただけ」としながらも、新しい大学の構造についても言及された。しかし松田副学長は「大学の構造よりも、統合した場合の中身について議論を深めている段階」と、「外枠」に関しての詳しい内容は全く話し合われていないという。その他では、両大学の共通教育(外国語・非外国語)についてなど、情報の共有を図っている。3月8日に行われた協議会では、阪大から学部・研究科・その他レベルの包括的な提案があり、これに対し外大からも包括的な見解を示した。
     大阪外大側は夏休み期間に外大の各専攻語など30セクション全てに対して「統合についての」ヒアリングを実施。まだ具体的な構想が出されていない段階だったが、その中で上記の「外大の核」を共通認識として確認。学生に向けては間谷祭で統合に関する討論会を実施。また4月に発行される広報紙「ひろば」でも学長から現状が報告される。
     一方、統合協議が進む背景には政府に「単科大の再編」の方針が根強く残っていることも影響している。これまでに国立大は神戸大と神戸商船大など12組が統合。しかし、学生規模の違いから単なる吸収合併が多数を占めた。仮に阪大と大阪外大が統合すれば、過去再大規模となる。また、阪大は旧帝大、大阪外大は大阪外国語学校、大阪外事専門学校と84年の歴史を経ており、このことからも今回の協議は注目されている。




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