今年はコメディーに挑戦
ドイツ語劇
     5本の短編を上演したドイツ語劇は、今年で4回目。今年はコメディに挑戦した。「苦労した」という舞台は「雰囲気を重視」したセッティングで、シンプル。物語の内容も全て簡潔で分かりやすく、出演者の演技力がよく生きた仕上がりとなっていた。また客席からは何度も笑い声がおこり、なごやかな雰囲気に包まれた。
     1本目から3本目は、喜劇作家ロリオット原作の3作「ゆで玉子」「帰宅後」「ドレス・アップ」を上演。3本とも副題に「妻vs夫」とついており、見解の違いから、妻と夫の全くかみ合わない日常会話が滑稽に演じられた。「夫vs妻」ではなく「妻vs夫」となっているのもおもしろい。妻の方が家庭では優勢なのを表しているかのようだ。4、5本目は同じく喜劇作家のファレンティン原作の「質問表」と「職務怠慢」を上演。こちらも会話のおもしろさが強調されいた。「職務怠慢」では、死刑執行するに必要な斧が見つからず「職務怠慢だ」とおかしな会話が繰り広げられる。「もう1本あるはずの斧はどうした!」「もう1本は錆びていて、こんなので首を切ったら傷口からばい菌が入ってしまう。死んじゃうよ」などと随所に笑いが取り入れられ、その度に客席は笑いの渦に包まれた。歌ありダンスありと全く退屈しない生き生きといた劇だった。
     監督で、かつ「質問表」では変わった刑務官に翻弄される弁護人をパントマイムなどを使って巧く演じた藤本孝祐さんは、「合同練習が少なかったので、それぞれに任せていた」と、メンバーに絶対の信頼をおく。「8割できたら良いですから」と謙虚に語ったが、それ以上のできだったことは言うまでもない。「来年は雰囲気を変えてする」と言うように、新しい挑戦に期待したい。

    【新川佳那恵】




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