|
劇団・笑いの大学による初公演「笑いの大学」
「笑いの大学」の舞台となるのは戦時中のある検閲室。ある小さな劇団の座付き作家の神藤が、新しく赴任した検閲官の山下に次回作の検閲を受けるところから始まる。「ロミオとジュリエット」のパロディを演じようとする喜劇作家の神藤に対し、山下は戦時下という時局にそった話になるように修正を迫る。 山下は、困難な注文に神藤が答えていくうちに、彼の才能を認めるようになる。そして、山下自身も台本がより良い形になるように助言を行うようになる。しかし、公演の許可が下りたと思った時、神藤が自分が喜劇を書くことで国の統制に反発していると告白したことから、笑わせない喜劇に書き直すように山下は命じる。 しかし、翌日神藤が持ってきた台本はこれまでの中で一番面白い台本になっていた。どうして命令を聞かなかったのかを問いつめる山下に対して、神藤は赤紙が届いて戦地に行かなければならなくなったことを伝えた。死を覚悟して上演をあきらめる神藤に対し、彼の才能を惜しむ山下は、かつては上演禁止にしようとしていた台本を、死なずに帰ってきて必ず上演するように訴えて劇は終わる。 今回の公演では、本物の赤紙そっくりに作ったチラシや、原稿用紙のアンケートなど細部にも凝った演出がなされていた。会議室という狭い部屋で行われたにもかかわらず、5回の公演で150人ほどの観客が訪れた。 演出の漆谷さんは「とりあえず、無事終えることができて一息つきました。非常にシンプルな舞台なので、またやるかもしれません」と話した上で「ずっと外大で演劇をしてきて思うのは、学生課が協力してくれなかったりして、イベントやいろんな活動がやりにくいということ。それは、劇の中で行われる検閲とは違う形ではあるけれども、抑圧されていると思う。また、戦争が始まったり赤紙が来たりというのは、遠い世界の出来事に思えるかも知れないけれど、有事関連法案の成立なんかは戦争に繋がっているということなども感じてもらいたかった」と劇の中のことが現実に繋がりを持っていることを強調した。 【間屋口克】 このページのトップへ 大阪外大新聞トップページに戻る。 ご意見・ご感想は こちらまで。 記事の無断転載を禁じます(c)大阪外大ニュース編集部 |