【3・4月号掲載】戦時期の中国を見る 博物館で特別展

 京都大総合博物館は、2月13日から4月14日まで特別展「カメラが写した80年前の中国—京都大学人文科学研究所所蔵 華北交通写真—」を開催している。「華北交通写真」の拡大写真を108点、モニター上の写真を425点展示。会場の写真に付いているQRコードを読み取ると見ることができる「華北交通アーカイブ」で、京大が所蔵する約3万5千点の写真を閲覧できる。京都鉄道博物館(下京区)所蔵の華北交通映像フィルムの上映も行う。

 華北交通写真は、1939年から45年に中国の北部・西北部の交通インフラを管轄していた日中合弁の華北交通株式会社による広報用写真だ。戦後、同社が京大に委託し、現在まで京大人文科学研究所が保管している。交通業務に関する写真のほか、鉄道沿線の資源や産業、人々の生活などを写した写真がある。多くがネガ(被写体の明暗が反転して再現されたフィルム)とともに完全な状態で残っており、非常に希少。

 特別展では、映像フィルムを除く全ての展示品の撮影や会員制交流サイト(SNS)への投稿が可能。京大東南アジア地域研究研究所の貴志俊彦教授(東アジア史)は「大学に撮影の可否を決める権限はない」と話す。悪用されるリスクも考慮した上で今回の形をとった。貴志教授は「戦中の人々のたくましい姿を見てもらえれば」と語る。今後は海外での展示も目指す。     

【児玉七海】

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